第4話 鑑定と、やってはいけない複写


目の前の爺ちゃんに「もしや、儂らのステータスまで見えているのか」と聞かれ、小さく頷くと、盛大に頭を抱えられた。


爺ちゃんによると、ギフトというのは勇者召喚など特別な場合にしか発動しないレアなもので、今回はナナコルの初召喚のボーナスかもしれないという。


他人のステータスが見えてしまうのは仕方ないが、絶対に他言無用だと釘を刺された。


肝心の複写スキルについて尋ねられ、前世では紙に書かれた内容を別の紙に写し取ることだと答える。


もしかしたらと思い、ナナコルの持っていた杖を注視すると、


女神の杖

レア度:S


と表示され、『複写しますか?』という声が聞こえた。


『はい』と答えると、『全複写します』。


次の瞬間、僕の手にナナコルのものと寸分違わぬ杖が出現した。


ナナコルは慌てて自分の杖を確認し、爺ちゃんはこれまでで一番大きく頭を抱えた。


鑑定で認識できたものは、すべて複写できるらしい。


その後、爺ちゃんが神通力を使って僕のステータスを確認すると、複写スキルの使用によってレベルが50まで上がっていることが分かり、盛大にため息をつかれた。


「お主には、専属女神を付けるしかあるまいな」


そう言って、爺ちゃんはナナコルを見る。


ナナコルは嬉しそうに頷いた。


専属女神とは、勇者や実績のある冒険者に付くことはあるが、新人の転移者に付くのは稀らしい。

それには、僕が爺ちゃんも初めて見る複写スキルを持っていることと、複写によって得た神通力を妙なことに使われないようにする、監視の意味もあるようだった。

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