ぞうさんとねずみ

@hito0505

第1話

あるところに一匹のぞうさんがいました。




 ぞうさんには、友達がいません。居なくて、ときどき、さみしいのです。



 毎日、ぞうさんは、原っぱを散歩したり、草を食べたり・・・・ときどき青い空をながめて、物思(ものおもい)いにふけります。




 ある時、一匹(いっぴき)のねずみが現(あらわれ)れました。


 ねずみはぞうさんにおびえます。

「お前は体(からだ)がでかいから、僕は怖い。」

けれども、ねずみは、ぞうさんがおくびょうなことにだんだん気づきました。

ねずみはだんだん、ぞうさんをこわがらなくなりました。



「おまえはきもったまがちいさいね」



 ねずみは、なおいいます。



「ぼくはほんとうにちいさい。おまえがふんだらしんでしまう。けれどもぼくは、そのためにすばしっこいのだ。」



 そうしてねずみは、ぞうさんをいじめるようになりました。



「ぞうさん。おまえのはなは、おおきいね。おおきくて、ふぐりににている。」



 ぞうさんは、すこしおこりました。ぞうさんはねずみがしんでしまうのではないかとおもい、こうげきできません。




 じつは、ぞうさんは、ちいさいこうげきがにがてなのです。ふんだらしんでしまい、どんなもんくをいわれるのかしれません。



 それいらい、ねずみはぞうさんを、いじめるようになりました。




 「でかばな、ぞうさん、どこいくの?」




「ぞうさん、ぞうさん、でかいはな」




 ぞうさんには、だんだんいかりがたまってきました。



 あるひ、ぞうさんは、ねずみをひとおもいにふみつぶしてしまおうとしました。



 ねずみはあわててにげます。にげて梁(はり)のうえにのぼり、ぞうさんをみています。



「おまえはこわいね。」






 ぞうさんは、ねずみをすこしいじめるようになりました。ねずみはわるくちがとくいです。




「ちびのこねずみくん。ぼくがこわいのかい」

「こわくなんかないね」

「そうかい。ぼくがふめば、きみなんてひとおもいにしんでしまうのだろう?」

「ぼくはしなないよ。」

「きみは、せけんのなにをしっているんだい?」

「なにも。おまえだってそう、おんなじさ。」

「ぼくは、きみのことと、しいくいんのことと、あのあおいそらのことをしってるよ。」

「そうかい。ぼくはおまえがきらいだ。ちぇ、なんでぼくはねずみなんだい?かみさまにきいてみたいよ。」

「・・・・・・ぼくも。」




 あるひ、ねずみはぞうさんのはなを、おもいきりようじでさしました。

 ぞうさんはいたくて、ひめいをあげます。


「やーいよわむし」


おこったぞうさんはねずみをふみつぶそうとします。


 ねずみはにげます。はりのうえにのぼります。


 しかしはりがくさっていたのか、はりごとおちて、ぞうさんにふみつぶされてしまいました。



 ねずみはしんでしまいました。



「おーい、こねずみ。こりたかあ。」

 しかしこえがありません。


 ぞうさんはしんだということがわかり、ショックをうけてしまいました。



 しんだ。しんだらどうなるのだろうか?

 しんだ。しんだにどとはなせないし、わらったりもできないのだ。




「ねずみ・・・・おーい・・・・」



 ぞうさんはそのひのよる、こえをあげてなきました。



 『かみさま、どうしてばんぶつにいのちがあり、それが失われてしまうのですか?』


 かみはそのといにこたえていいました。



「いきることはとうとい。しかし、しんでしまったひとたちのぶん、きみはいきなくてはならないのだ。」




 ぞうさんは、ねずみのことをときどきおもいかえします。いまごろどうしているのか、それがきになります。




「こねずみ、やーい」

 そのこえにこたえて、いっぴきのこねずみがあらわれました。


「ぞうさん。やーい」


 あたらしいこのこねずみとぞうさんはどんなものがたりをきづいていくのでしょうか・・・・


 おしまい。

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