女子の下ネタがつまらない理由

ラディ

前編:男女差の生まれ方

 女性の下ネタがエグい、生々しいという声を聞くことがある。

 実際、そう感じることがある。


 いや女性の下ネタ全てが面白くないとかそういうわけでもないはずだが、確かにそういうイメージもあるし感じたこともある。


 では何故男女差が生まれるのかを考えた。


 ここでは一旦性自認やら性的趣向とか、自分は当てはまらないとか、この人は違うとか、そういうのは一旦全部すっ飛ばしてのざっくり「男女」で大きく分けた場合の話だ。

 つまり統計もなく根拠もなく参考文献もない、単なる偏見であり個人の戯言であることは念頭に置いておいてほしい。念のためね。 


 まず、男女で同じ下ネタは言っていないはずである。


 同じことをいっているのなら、聞く側の照れの問題でしかない。今回は同じ下ネタを言っていないことを前提として話を進めていく。


 では何故同じ下ネタではないのか。

 それは下ネタに対する辿が違うということが考えられる。


 男性は「くだらなさ」や「バカバカしさの極致」として下ネタに辿り着く傾向にある。


 そして女性は「秘密の共有」だったり「赤裸々さ、打ち明け話の極致」という方向から下ネタに辿り着く傾向がある。


 もちろん、これはあくまでも傾向であり環境によっては男女が逆転することもままあり得る。


 まず最初の下ネタは四〜五歳に覚える「うんち」や「うんこ」などだろう。


 こういったことを大声で言うと親を始めとした大人からリアクションが得られることから、それが楽しくてそういったことを子供は言い出す。


 この時点で、男女差はない。

 大人からのリアクションを得られるパワーワードでしかない。


 ここから、男女で少しずつ環境が変わってくる。


 男子はここから小学校の六年間で、

 大きな声を出せる方が凄いし、階段を高いところから飛び降りられる方が偉いし、ほうきを指の上で長い時間立たせられる方が偉い。


 昨夜見たコント番組のネタを完コピ出来ると人気者になり、ギャグ漫画のギャグを再現すると輪の中心に近づく。


 そんな中で「うんち」や「うんこ」と大きな声で言うだけでは、同世代たちからの評価は得られなくなっていく。

 単純にもっと面白いワードだったり、タイミングやクオリティを求められるようになる。


 なので下ネタはよりくだらなく、フリやオチ、緊張と緩和なども含めて落差をつけるようになる。


 具体的には真顔で「うんち」と言ったり、教師が真面目な話をしている中であたかも重要な伝達事項のようにこそこそと耳元で「うんち」と囁いたり。


 小学校の六年間で「よりくだらない」「よりバカバカしい」を競って追求していくことで、下ネタはあくまでも「強いくだらない言葉」として位置づけられていく。


 対して、女子は小学校の六年間で「女の子がそんなこと言っちゃいけません」だったり「女の子がそんなことしちゃいけません」という空気をつくられたり実際にそう言われて過ごすことになる。


 そうなると「くだらないこと」「バカバカしいこと」というのは「良くないこと」「悪いこと」「恥ずかしいこと」という価値観が生まれる。


 こうして「男子ってバカ」「男子はガキすぎる」という、小学校あたりから出てくる男女差が生まれ始める。

 さらにこれらは


 例えば男子は走り回って飛び回ってボール投げてって中で動ける奴が必要な人数集まるのを繰り返していくうちに、バカバカしさを追求していくコミュニティを形成していくのに対して。


 女子のコミュニティ形成は「情報交換」がベースになっていく。


 昨日見たアイドルやドラマの話、新曲、雑誌記事、プロフィール帳やらシールの交換など。

 より興味関心のある中で、優れた情報を提供してさらにコミュニティ内での秘匿性を保つことで信頼関係を深めていく。


 ちっちゃい手紙の交換、耳打ちでのこそこそ話、イケメンのランキングやら誰それの好きな人やら、そんな機密情報を工作員のように共有してコミュニティ内の結束を高めていくが。


 情報には限界がある。

 そこで秘密の共有、つまり「好きな人」だったりそういうパーソナルな情報の価値が高くなる。


 そこで辿り着くのが「性」の部分、つまりは下ネタである。


 ウケの良いぶっちゃけ話として、やれ生理であったり何処かで聞きかじった性行為の話だったり、そんなことを価値の高い秘密の情報として共有を行う。


 男子が「バカバカしさ」や「くだらなさ」を競い合うのに対して、女子の中では「こんな秘密を打ち明けるのは親友であるこのコミュニティだけ」「信頼の証」という「どれだけ腹を割って話したか」が重要になっていく。


 あくまでも情報としての下ネタであるため、フリオチだったり緊張と緩和は全く追求されておらず。具体性を帯びた話に価値が生まれる。


 つまり、生々しいエグみのある話になっていく。


 ここで明確に男女差が生まれる。

 男子から見た女子の下ネタは「エグくて生々しい上に面白くない」という風に捉えられ。

 逆に女子から見た男子の下ネタは「くだらなすぎて意味不明で面白くない」という風に捉えられてしまうのだった。

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