あなたはまだ読んでますか?

 こんばんは。


 亜真実(四二) です。


 と思います。


 前回のメールは途中、意図しない文章になっておりました。


 申し訳ございません。


 ぬいぐるみが勝手にキーボードを打ったのだと思っていましたが、録画を見ると、打っていたのは私でした。


 夫のぬいぐるみは、今とても静かです。


 静かすぎて、声がよく聞こえます。


 それは夫ではなく、もっと低く細い声で、お経のようでもあり、吐息のようでもあり、夜の雨音のようでもあります。


 声は言いました。


『あなたに代わって書いておいた』


 下書きフォルダには、私の書いていない、ひらがなばかりの日記がいくつも入っています。


 気味が悪くて消そうとしても、その中の一文を、なぜか削除できません。


『あのひ とがき ました』


 ……あなたは来ましたか?


 もし来ていないなら、玄関のカメラに映っていた白い人は誰なのでしょう?


 なぜスマートキーに『開錠しました』と履歴があるのでしょうか?


 誰が一緒にこのメールを読んでいるのでしょう。


 あ、ぬいぐるみが笑いました。あなたのような声で。


 もしかして本当にとどい

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