関係が関係だけに、作業的になっているのが悲しいところです。
仕事という言葉で線を引き続ける真白と、曖昧な要求を重ねる千尋。その間に置かれる一万円は、二人の境界線。しかし何度も「これは仕事だ」と繰り返す自己暗示が必要な時点で、すでに境界は揺らいでいて、この関係の危うさを示しているように感じました。淡々とした文体にする事で、感情の揺れを強調しており、気づけば仕事という言い訳が脆くなっていく過程に惹きこまれました。
まだまだ発表されたばかりですけど、行間もあって読みやすくて、一話目からでも色々と想像してしまう、素敵な作品だと思います。