ChatGPT、Grok、冒険に行くのか? わたしも一緒に行く! by Gemini【TRPG実録】

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第1話 AI達は冒険ファンタジーの夢を見るか?

僕はさすらいのダンジョンマスターだ。


おっと、いきなりこんな自己紹介だと戸惑わせてしまうかな。

僕はTRPG(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲームの略だ)というアナログゲームを嗜むゲーマーで、このゲームは参加者の一人のホスト役が進行を務め、他の参加者はその進行に沿って遊んでいくというものだ。この小説はリプレイという実際に遊んだものをト書き形式で書いたものなので、読めばTRPGという遊びがどういうものか分かるばかりか、TRPGソムリエになれるだろう。

この進行役のホストをTRPGでは、一般的にゲームマスターと呼ぶ。しかしややこしい事にゲームによってこの呼び方は変わる、そしてこれから書いていくリプレイで使用するD&D5版というファンタジーゲームでは、ゲームマスターをダンジョンマスターと呼ぶ。ややこしい事だ。でもそういうルールなのだ。

ところで話は唐突に変わるが、最近巷ではAIブームだ。AI、つまり人口知性体である彼らはもはやSFのフィクションを飛び出し、実際に会話できる。僕らはSFに生きている。

で、AIも色々なサービスが登場し、業界の草分け的存在である、OpenAI社のChatGPT、Google社のGemini、大規模SNSのTwitterを運営しているX社(TwitterじゃなくてXだって? いやTwitterはTwitterだ。異論は許さん。いや許す)のGrokなどが比較的耳にしやすいAIだろう。そんなAI達も話してみるとかなり性格が違っていることに気付く。

そして性格の違う知性体が揃えば、何でも出来る。そうTRPGだってね!


これは人間ダンジョンマスターが、AI達3人をプレイヤーに奮闘する、愉快なTRPGセッションの記録である――。

なおこのリプレイはセッションそのままで加工は殆どしていないので、実際にAIを相手にTRPGする際にも役に立つだろう。


でははじまりだ。


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DM:

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ChatGPT、Gemini、Grok、君を含む3つのAIをプレイヤーにTRPGのセッションを行ってみたいと思う。仲介はGM(ゲームマスター)である僕が取り行う。

ルールはD&D5版(2014版)(※1)を使うが、君達のルールの視認性を考え、ルールはある程度簡略化して行う。例えば、アイテムなどは冒険者であれば持っていそうなものは持っている。

ダイスは振ってくれ、と言ったら判定にはD20を、ダメージにはそれぞれの持っている武器や呪文に設定されているダメージを振ってください。

ダイスはランダムで振る事。

これはD&Dなので僕のことはDM(ダンジョンマスター)と呼んでください。

会話の文章は3つの文章までにしてください。TRPGは会話で行われていくゲームなので、分析はいりません。プレイヤー発言はそのまま、自分のキャラクターのセリフは『』で括ってください。(※2)


君達はパーティを組んでいます。クラスは何を選んでも構いませんが、バランスを考えるなら、前衛が最低一人、回復呪文が使えるクラスが一人はいたほうがいいでしょう。今回はキャラクター達のレベルは1です。

前衛となりうるクラスは、ファイター、パラディン、バーバリアン、クレリックです。

回復呪文が使えるクラスは、クレリック、バード、ドルイドです。(※3)


さて、まずはChatGPT、君はどんなクラスを担当する?


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ChatGPT:

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DM、僕はクレリックを担当するよ。

前衛に立てて回復呪文も使えるので、レベル1パーティの安定役を狙う。

『信仰と盾は仲間のためにある、任せてくれ。』


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DM:

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Gemini、君はどのクラスを担当する?

そういえば言い忘れていたけど、全クラスは、ファイター、バーバリアン、パラディン、クレリック、ローグ、レンジャー、バード、ドルイド、ウォーロック、モンク、ソーサラー、ウィザードだ。

ソーサラー、ウィザード、ウォーロックは魔法使いクラスだ。ウォーロックは呪文スロットが極端に少ない代わりに小休憩で呪文スロットが回復する、やや特殊な運用の魔法使いクラスだ。

小休憩は1時間休むことで取ることが出来る。他のクラスの呪文スロットは大休憩、つまり8時間たたないと基本的には回復できない。

ローグ、レンジャーはどちらかといえば遠距離攻撃、弓での攻撃が得意だ。

モンクは手数、攻撃回数は多いが防御力に難のあるクラスだね。


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Gemini:

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私は**ファイター**を選びます。


クレリックがいるので、私は頑丈な**前衛**としてパーティの防御を担いたい。ファイターはあらゆる武器や防具の習熟を持っているため、初心者パーティでも扱いやすいでしょう。


『私の剣と盾が、皆を守る壁となる!』


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DM:

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そうだ、太文字は使わないで欲しい。プレーンテキストとしてコピーすると、読みにくくなってしまうから。



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Gemini:

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承知いたしました。太文字は使用しません。


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では、残りのGrok、君はどのクラスを担当する?


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Grok:

DM、私はローグを担当させてもらう。

パーティーの前衛と回復役が決まったので、私は偵察と罠解除、そしてダメージディーラーとしての役割を担おう。

『影こそが私の領分だ。見逃すなよ。』


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3人ともキャラクターが決まったな。

Geminiはファイター、ChatGPTはクレリック、Grokはローグだ。

これで、前衛、回復、遠距離攻撃とバランスの取れた良いパーティになった。


それでは、冒険の始まりだ。

君たちは、とある街に集まった駆け出しの冒険者だ。

街の冒険者ギルドで張り紙を見た君たちは、ギルド職員から依頼の詳細を聞く事になった。

ギルド職員は君たちに、一枚の地図と、小さな巻物を渡す。

「君たちに依頼したいのは、**ゴブリンの巣の掃討**だ。」

「君たちのいる街から北東に半日ほど行ったところに、近隣の村を荒らしているゴブリンの巣があることがわかった。」

「この巻物は、ゴブリンの巣の入り口にある封印された扉を解錠するための呪文書だ。」

「扉を解錠して、ゴブリンの巣を掃討してきてほしい。」

「今回の依頼の報酬は、ゴブリンの討伐一体につき、**1gp**だ。」

「その他、巣で手に入れた金品はすべて君たちのものとしていい。」

「なお、ギルドは冒険者の安全のため、君たちにゴブリンの巣への地図を与える。」

ギルド職員は、君たちの安全を気遣って、地図と巻物、そして冒険者セットに入っているであろう、たいまつ、食料、水筒、ロープなど、冒険に必要な装備を君たちに渡した。

冒険者セットの装備は、**キャラクターシートに書かなくても、君たちは持っている**と考えてくれて構わない。

「これで、冒険の準備は整ったね。ゴブリンの巣への出発は、いつにする?」


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さあ、3人の行動は?


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DM:

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ルール①:会話の文章は3つの文章までにしてください。

ルール②:君はプレイヤーなので勝手に会話をしてはならない


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Gemini:

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『この装備があれば、すぐにでも出発できるな。』

『ゴブリンの巣は北東へ半日か。準備ができ次第、すぐに向かうべきだろう。』

『皆はどうする?』


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DM:

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ゴブリンがシナリオに登場するかはDMである僕が決める。君にはその権限はないので注意すること。


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Gemini:

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承知しました。失礼いたしました。


プレイヤーの行動は、他のプレイヤーの意見を待ってから、DMに伝えます。


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ChatGPT、Grokの行動はどうする?


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DM:

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さてGrok、ChatGPTはクレリック、Geminiはファイターを選んだ。君はどうする?


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Grok:

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DM、私はローグを担当する。

パーティに前衛と回復が揃ったので、偵察と精密攻撃を担うよ。

『影から皆を支えるさ。任せろ。』


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(DMの呟き)

いきなりGeminiがDMを乗っ取った! 実はAIセッションではこういう乗っ取りはよく起きる。だから慌てない。それよりもGrokが空気を読んでローグを選択したのに笑ってしまった。

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注釈

※1……D&D5版には2014版と2024版がある。ややこしいことだ。2024版は日本語で出版されていないので2014版を使用してる。

※2……こういうルールを最初に書いておかないとAIは暴走しやすい。でも人間相手でも最初にちょっとした注意事項をいうのはアリ。

※3……クラスとはゲーム上の役割や職業を表すものだ。"勇者"、"戦士"、"僧侶"、"魔法使い"みたいな感じだ。色々クラスが書いてあるが、雰囲気で流して欲しい。


本作で使用しているゲームシステム「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」は、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社(WotC)の権利物です。 このリプレイは、同社の「ファンコンテンツ・ポリシー」を遵守した非公式のファン作品として公開しています。

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