第14話 ゲートを作る存在

前書き?


※いつものお遊びパートです


 ある空間で、とある老人が小さな声で尋ねている。


重村「……松田、もう戦闘は終わったかのう?」


松田「無事、天音様の勝利です。……ところでそんな隅っこでどうされたんですか?」


 松田が重村代表に尋ねた。


重村「うむ。少しでも戦闘の妨げにならないように注意しておったんじゃ」


 松田が呆れたような表情を浮かべた。


松田「ここから天音様に声が届くわけないでしょうに……」


 そこでアラームが鳴る。


松田「……どうやらお時間のようです」


 松田が立ち上がった。

 重村が焦っている。


重村「もう少しだけここにいてもいいじゃろう!?」


松田「……代表に何度もそう言われ、すでに長い時間滞在されています。いい加減戻らないと、本当に業務に支障が出ます」


 どうやら松田も引く気はないらしい。

 松田に引っ張られ、重村は「もう少しだけじゃー!!」と言いながら退場していった。


 二人は本当に、観戦だけして帰っていった。

 ……重村は何をしたかったのだろう。


※ここに出てくる重村は本編とは別次元の重村です。

 本編に重村が再登場しても、こことは一切関係ないので別のものとお考えください(笑)


 それではいよいよ本編スタートです!


————————————————————


第14話 ゲートを作る存在


権限レベルが上昇しました


 ドリュー——魔王軍幹部を倒したタイミングで権限レベルが上昇した。

 これは偶然ではないだろう。


 以前に石碑を鑑定したときの文字化けを思い出す。


 ……今度はきちんと見えるだろうか。


 謎の一端が垣間見えるかもしれない。

 後で試してみよう。


 改めてそう思った。


 また、いつもだとボスを倒したタイミングでゲートが消失し、元の場所に戻っていた。

 今回は時間が経っても、戻らないことを不思議に思う。


 だが、ヤタ族のことを思い出す。

 ゲートが消えた場合、ヤタ族がどうなるか分からない。


 それなら、このままこの場所が残っている方が良さそうだ。


 とりあえず、玉野さんたちと合流するため、ヤタ族の集落付近まで戻った。


 水面から上がると、玉野さんたちが今後の対応を話し合っていた。


「風戸殿。影殿は神殿がある方向に向かったと言っておったな?」


「ハッキリと姿は見えへんかったが……おそらくあのデカブツを追いかけていたはずや! 急いで救援に行くで!」


 周囲を見回すと、負傷した人たちはすでに回復していた。

 全員無事なことにホッとする。


 【気配遮断】を解除して、玉野さんたちに話しかけた。


「私ならここにいますよ。追いかけた後、怪物は撃破してきました」


 私が話しかけた瞬間、風戸さんがビクッと体を震わせた。


「おぉう!? そこにおったんかいな!」


 玉野さんも反応する。


「救援に行こうと思ったら倒してくるとは……影殿は流石じゃのう」


「いえ、玉野さんに貸していただいた棍棒には助けられました。ただ……棍棒が消失してしまいまして……」


 申し訳なさそうに伝えると、玉野さんは笑って許してくれた。


 その後のことについても話し合う。

 どうやら玉野さんも調査したいことがあるらしい。

 私も調べたいことがあるため、事前に待ち合わせの時間と場所だけ決めておく。


 そして、一旦玉野さんたちと別れ、ヤタ王に会いに行った。





 ヤタ族の集落に行くと、ドリューとの戦闘に巻き込まれ崩壊した家がちらほら見られる。

 でも、ドリューを倒したことでサハギンたちも消えた。


 そのうちこの場所も復興できるだろう。


 私が集落を歩いていると、ヤタ族の子供が近づいてきた。


「お姉ちゃんありがとう! これお礼!」


 珊瑚を渡された。

 赤色で艶々している。

 とても綺麗だ。


「ありがとう……大切にするね。それと、ヤタ王に会いたいのだけど居場所は分かる?」


 ヤタ王がいる家に案内された。


 家の中に入ると、ヤタ王はベッドで横になっていた。

 ……かなり衰弱している。


 ヤタ王が私に気づき、立ち上がろうとしていたが止める。


「嬢ちゃん……この格好ですまんな」


「いえ……大丈夫です。ヤタ王の記憶にもいた、巨大なサハギンですが無事倒せたことを伝えておきますね」


 私が伝えると、ヤタ王が笑みを浮かべた。


「ワシが継承したのは意味があっただろうか?」


 ヤタ王にそう尋ねられる。


「新しく得たスキルにはすごく助けられました。

 もし継承をしていただけなかったら……おそらく怪物を倒せなかったと思います」


 私がそう言うと、ヤタ王は「そうか……そうか……」と言葉を噛み締めるように呟いている。

 継承後、ヤタ王は枯れ木のように一気にヨボヨボになった。


 その状態でドリューの正面に立つときは無理をしたのか、今ではベッドから起き上がるのも辛そうだ。

 そんな体になりながらも、ヤタ王の顔は全てに満足したように晴れやかだった。


 ヤタ王への報告を終え、後回しにしていたことを確認しに行く。


 ヤタ族の子供と出会った墓場の前に着いた。

 石碑があった場所。


 前に鑑定したときは「閲覧するには権限レベルが足りない」と言われた。

 でも——今なら。


 石碑を鑑定する。


【物品鑑定:ガルヴェールの石碑】

状態:正常 品質:普通

スキル:なし


 ここまでは同じだ。

 だが、ここから詳細鑑定を行う。


 少し手が震えていることに気づく。

 一度深呼吸をして——詳細鑑定を叩き込んだ。


ガルヴェールの石碑


【蜍晄焔縺ォ隕九k縺ェ】が作った導きのための石碑。


第三次【隕九※繧九h】ガルヴェール【豸医@縺ヲ縺?¥】に置かれている。


【雋エ讒倩ヲ九※縺?k縺ェ縲よカ医☆】


権限の所持を確認しました


 文字化けしていたデータが不規則な動きで切り替わっていく。

 そして、ついに完全に見られるようになった。


ガルヴェールの石碑


アラヤが作った導きのための石碑。


第三次世界ガルヴェールを模倣したゲート内に置かれている。


対抗できる存在よ、来たれ。


 アラヤ——その言葉は聞いたことがある。

 人類の存続を目的とする意思体、アラヤ——という概念だったはずだ。


 別のアラヤは……正直思いつかない。


 そのアラヤが存在するというのなら——

 同じように語られる「星の存続を目的とするガイア」も、存在する可能性が高い。


 もしそうなら——ガイアがゲートで「星の危機に対抗できる者」を作っている。

 そんなことが予想できる。


 嫌な汗が流れる。


 そこで、ゲートで麻薬がドロップしたことをふと思い出す。

 対抗できる者が現れるなら、誰でもいいという意図が頭に浮かんだ。


 まだ想像の範囲だ。

 だが、その可能性が頭に浮かび、ゾッとしていると——


——目の前にある文字が浮かんだ。



接続を確認しました



——突然、石碑の横にゲートが出現した。


 


 

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