いや、やはり見たくない人は見なくていい助けてあげたいなんて思わなくていい何も感じないなら、それでもいいでも、決して安易に否定してほしくはない。その上で、二人とも生きていて欲しい。ーーそう強く思いました。それが、感想です。
感情を爆発させるのではなく、むしろ冷え切った言葉のやり取りの中に、これまでの数十年の重みが凝縮されているのを感じました。 「想像力がないから親になれる」という言葉の鋭さや、髪をいじる癖の描写など、細部までこだわりを感じる素晴らしい筆致です。 二人が二度と振り返らない決意をしたのは、きっとそれが互いへの最後の誠実さだったのでしょうね。胸を締め付けられるような、けれどどこか浄化されるような、圧倒的な読書体験でした。