幸加の不思議な初夢
立松希惟
第1話 不思議な初夢(その1)
あたし、
普通、初夢は1月2日に見るものですが、今年のあたしは年越しと元旦に頑張り過ぎたみたいで1月2日は凄く疲れて夢も見ずに眠っていました。
それでね、あたしは1月3日にとても不思議な初夢を見ました。これからそのお話を始めますね。
山に囲まれた村に木造2階建のお家がありました。夢に出て来たのは2階の洋風寝室です。
中央右側寄りにベッドがあって、細身で白髪混じりの男性が青いパジャマを着て横たわっていました。するとテレビを見ているみたいに男性の上に
そしてベッドの左にややふっくらめで白髪混じりのまとめ髪ミディヘアでピンクのニットセーターと紺の厚手ロングスカートを着ている女性が立っているのが見えてました。女性の上に
するとベッドの快吉さんが弱々しい声で言いました。
「沙名、俺はもう死にそうだ。」
すると沙名さんの上に
––また、旦那のオーバーメッセージが出た
と言うピンクの文字が浮かびました。これも変ですが夢なのでいいことにします。
沙名さんは、ちょっと沈黙して
「頑張れぇ!」
と言いました。
あたしは快吉さんの病状はもっと軽いのだと思いました。沙名さんはベッドの快吉さんのそばで快吉さんを心配そうに見ていました。
しばらくして沙名さんは、向きを変えてあたしのいる方を見ました。
「ねぇ、そこのあなた。ちょっとだけあたしのお手伝いしてくださらないかしら。」
沙名さんはあたしが見えているらしく、あたしに向かって言いました。
「初めまして。あけましておめでとうございます。雪沢幸加と申します。」
あたしは沙名さん言いました。すると沙名さんの上に
––あたしは長男の沢木孝至に電話しなくちゃいけないけれど、面倒臭いからこの娘さんに代理でかけてもらいましょう。
と言うピンクの文字が浮かびました。
今回の夢はこんな不思議な機能が付いてますが、
あたしはこの機能を「夢サービス」と呼んでおきます。そうすれば、あたしの説明もお読みになる皆さんも楽になると思います。
話を戻して沙名さんはあたしに
「旦那の快吉の病状が重そうかもしれないので、
あたしの代わりに長男の沢木孝至に電話してくれませんか。」
と言いました。あたしは、
「その電話のかけ方は犯罪目的の不審電話丸出しのやり方で、もしあなたの言う通りにかけたらあたしが犯罪者になるみたいで気が進みませんよ。あなたご自身で息子さんに直接電話した方が絶対に良いですよ。」
と返事ししました。すると沙名さんは、
「あなたは夢の外にいます。あたしと息子は夢の中にいます。夢の内外で警察の管轄が違うから、あたしが言った電話のかけ方がもし犯罪に類する行為だとしても夢内の警察官にあなたは見えないし、電話行為の捜査権はあなたに及びませんから大丈夫ですよ。」言って来ました。あたしは、
「いえいえ沙名さん。あたしがそう言う電話をかけた行為は夢の中なので夢内警察はその管轄を持っていてたとえあたしが見えなかったとしても捜査権はきっちり持っていてその行為が犯罪だと分かれば逮捕もできますよ。」と返事しました。すると夢サービスが沙名さんの上に
––小賢しい娘だわ。つべこべ言わずにあたし言う通りに電話をかけたらいいのに。
と言うピンク文字を出しました。
沙名さんは、あたしに、
「あなたがあたしの言う通りに電話をかけてくれたら夢内警察がどのように動いても、ちゃんとあなたを守ってあげる。」と言いました。すると夢サービスが沙名さんの上に
––そう言うのはウソですよ。
と言うピンク文字を出しました。
あたしは、
「それはウソみたいですよ。」と言いました。
すると夢サービスが沙名さんの上に
––ちっ。夢サービスが幸加を守りやがった。こうなりゃ、夢サービス買収しか無いぞ。
言うピンク文字を出しました。
沙名さんは、何かゴソゴソやってそれから言いました。
「あたしは雪沢幸加と言うあんたの氏名を知りましたから、あたしの情報網使って他の個人情報も掴んであんたの関係者にあんたのとっても酷い噂を流してあげるから、夢内でも夢外でも表に出れ無くなるよ。それが嫌なら、あたしの言う通り電話をかけてね。」
とドスの入った声で言いました。
(⭐️上記行為は名誉毀損罪や侮辱罪やプライバシー侵害に相当する犯罪行為です。当小説の名誉の為にも模倣行為をなさる事は絶対にお止めくださいね。)
すると夢サービスは、
––幸加さん、沙名さんの言う事はホントみたいですよ。
と赤い文字を出しました。あたしは、
––沙名さん、夢サービスを買収しちゃったんだ。
と思いました。それで心が折れてしまってあたしは沙名さんから孝至さんへの電話に必要な情報を得て孝至さんに電話をかけてました。
呼び出し音が鳴りました。夢サービスは孝至さんが電話を受けている画像を出しました。孝至さんが電話に出ました。
「はい。」と孝至さんが言ったのであたしは
「沢木孝至さんのお宅ですか。あなたのお母さんの沢木沙名さんの代理で電話をかけています。落ち着いてよく聞いてください。実はお父さんの沢木快吉さんがご病気で病状重いようです。お母さんは、沢木快吉さんのお家に来てくださいと言っています。」
あたしはドキドキしながらセリフを言った後、力がちょっと抜けました。すると孝至さんがパソコンを触って何やら検索して夢サービスはその画面を見せました。
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