コミック書評:『宙島STATIONホテル』(1000夜連続41夜目)

sue1000

『宙島STATIONホテル』

――「美少女×オタク」ジャンルにまたひとつ意欲作が登場!今度は宇宙ステーションだ!


沖縄と奄美大島のはざま、碧い海のただなかに浮かぶ架空の島──その名も宙島(ソラジマ)。ここにあるのは、たった一つのリゾートホテル「SORAJIMA STATION HOTEL」だけ。客室数も多くはなく、しかし大型の望遠鏡を備えた天文台やプライベートビーチを擁し、まさに「孤立した楽園」と呼ぶにふさわしい舞台が広がっている。


本作はそのホテルでひょんなことから働き始めた、ごく普通の日本人青年「毛利マモル」を主人公にした密室型ハーレムコメディマンガだ。


物語の特色は、スタッフの女性たちがいずれも国際宇宙ステーション(ISS)のモジュール(各部屋のこと)にちなんだ名前とキャラクター性を持っていることだろう。

明朗快活で姉御肌の「ディステニー」、おせっかい気味で世話焼きな「クエスト」、理知的で真面目な「コロンバス」、マイペースでふわふわした「バーモント」、天体観測が趣味でロマンチストな「キュポラ」、東欧出身で勝ち気な「ズヴェズダ」、無口で影のある「ザリャ」。そして唯一の日本人女性であり支配人を務める「希望(のぞみ)」──彼女が物語を引き締める存在だ。


ハーレムコメディの定型を上手くハズした舞台設定も見事だ。学園やシェアハウスのようなよくあるシチュエーションではなく、あえて「孤島リゾート」を選ぶことで、外界と隔絶していながら、観光業という「開かれた場」でもあるため、絶妙にクローズドとオープンが同居する。こうして「誰とでも恋に発展しうる逃げ場のない密室感」と「作品世界の広がり」が見事に保たれ、読者のわくわくを煽る。


また、美少女に囲まれるというお約束の甘美さを持ちながら、その舞台を「宇宙を地上に写した孤島」に置き換えることで、リゾートバイト青春譚と「宇宙萌え」のロマンのハイブリッドを実現しているといえる。南国リゾートのきらめきと、国際宇宙ステーションを想起させる閉鎖空間のスリル。ふたつのわくわくが重なり合うことで、このハーレムコメディは「ただ楽しい」だけではなく、ラブコメ好きも、宇宙開発オタクも、バカンスに憧れる人も、どの角度から読んでも心をくすぐられるのだ。


『宙島STATIONホテル』は、ハーレムものの王道をなぞりながら、「宇宙」という子供心(厨二心)をくすぐる魅力的なコンテンツをかけあわせることに成功している。独特な世界観ではあるが、是非一度手に取ってもらいたいタイトルだ。


そして最後に、私の推しキャラを紹介しておこう。

私の推しは「キュポラ」だ。彼女は天文台の望遠鏡をこよなく愛すムードメーカーキャラである。彼女は「この島が宇宙につながっている」という作品の本質的なロマンをもっとも体現する存在でもあり、確実にこの作品のキープレイヤーになっていくだろう。もちろん顔とスタイルも最高だ。










というマンガが存在するテイで書評を書いてみた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

コミック書評:『宙島STATIONホテル』(1000夜連続41夜目) sue1000 @sue1000

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画