第18話 大ボス前の修行


ゴールドリッジの外れ、荒野の小高い丘にエリオは立つ。

「よし…弱いけど…大ボス戦に備えて修行だ!」

胸を張り、短剣を握りしめる少年。勘違い自信は

最高潮に達している。


まずは腕立て伏せから開始。だが、早速足元の石に

つまずき、転倒。「うわっ…これは…戦術的休憩!」

偶然の失敗も本人は必殺修行の一環だと思い込む。


次はジャンプ練習だ。丘の端から飛び降り、着地の

練習をする。しかし着地に失敗し、泥まみれで転がる。

「うわっ…でも、これも必殺回避だ!」

勘違い全開で胸を張り、周囲に笑われても気にしない。


丘の上で短剣を振り回す。木の枝に引っかかり転倒。

「うわあっ…でも俺の戦術成功!」

偶然にも枝が折れ、魔物の攻撃を阻止したように見える。

本人は完全に自分の技だと信じる。


次に、丘の小さな小川で水中戦闘の練習。

「よし…水中でも戦える俺だ!」

しかし足を滑らせて転倒。偶然、水流で浮かび上がり、

まるで水上戦闘の勝利者のように見える。

「やっぱり俺、弱いけど…強い!」勘違いの極みだ。


さらに丘の奥の岩場でバランス修行。

細い岩の上を歩くが、足を滑らせ転落。

「うわっ…落ちた…でも、これは必殺戦術回避!」

偶然にも転落地点は柔らかい草地で、無傷。

勘違い自信は加速するばかりだ。


丘の頂上で、砂を巻き上げながら短剣を振る。

「これが俺の必殺斬撃だ!」

偶然、枝に引っかかり小石が飛び、遠くの標的に当たる。

「よし…遠距離攻撃成功!」勘違いの自信は止まらない。


修行の最後は全力ダッシュだ。丘の斜面を駆け下りる。

途中で転倒、転がりながら偶然モンスターの人形を

吹き飛ばす。「やった…俺の必殺戦略成功!」

泥だらけで誇らしげに胸を張る少年。


日が沈み、夕日が丘を黄金色に染める。

「よし…これで大ボス戦も完璧だ!」

全身泥まみれ、汗だくだが、胸を張り短剣を握り直す。

勘違いと偶然、ドタバタ修行で、少年エリオは

大ボス戦への自信を手に入れたのだった。


丘を下る道すがら、エリオは心の中で叫ぶ。

「まだ弱いけど…必ず勝つ!俺の必殺戦術で!」

勘違い全開、ドタバタ全力の修行は、少年の胸に

確実な勇気と笑いを刻んでいた。

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