レビュー例

 テンプレを解説したところで、このテンプレに当て嵌めた場合の、実際のレビューを書いてみます。

 あくまでも例です。

 レビュー対象は私の作品「ヒューマノイドは人間の夢を見るか? - ANIMISM COMPLEX -」とします(自作をレビューするのは気恥ずかしいですが……)。

https://kakuyomu.jp/works/16818093089978908464


① 一文キャッチ(ジャンル+売り)

「自分が"人間ではない"と告げられた瞬間から始まる、近未来サスペンスSF」です。追跡劇のスピード感と、「人間とは何か?」の重さが、同時に来ます。


② 状況説明(主人公は誰/置かれた状況/何が面白いか(期待))

 舞台は、ヒューマノイドが社会に溶け込んだ近未来。

 自我を持つプロトタイプ・ヒューマノイド「ノヴァ」の脳器が盗まれ、秘密部隊のオルドが追うことに。ところが追跡の途中で、オルドは「自分は人間ではない」と突きつけられます。

 そこから「自分は何者か」「ノヴァとは何か」を追う話に、きれいに加速していきます。


③ 刺さった良さ(構造で:関係性・展開・テーマ・文章)

 この作品の強さは、追跡サスペンスの途中で、主人公の足元(=自己認識)が崩れるところです。序盤から、暴力や銃、交渉の緊張の中で、いきなり「君の知らないこと」を突きつけられます。読者も主人公も同じタイミングで、世界の前提が揺らぎます。

 "事件を追っていたはずが、事件が自分をえぐってくる"タイプの面白さを味わえます。


 また、オルドとノヴァの関係が良いです。

 ノヴァは「自我」を持っていますが、社会や組織の都合に振り回されやすいです。その彼女と並ぶことで、オルドの「鈍さ・不器用さ」が逆に人間味として見えてきます。最後の「一緒にいられること」そのものが救いとして描かれる着地も綺麗でした。


④ 読後感(余韻・爽快など)

 全体を通して、

「人間らしさって、肉体なのか?  感情なのか?  それとも"誰かと共に在る"ことなのか?」

 という問いを、説教ではなく"事件"として体験でき、読後は晴れた青空が広がっていくようです。。


⑤ おすすめ対象(誰に向くか)

『人間とAI/ロボットの境界』を、物語として浴びたい人や、陰謀・企業・秘密計画・テロなど、サスペンスの味が好きな人におすすめです。


⑥ ネタバレなしの問いで締める

 そう遠くない未来、本作のような時代の到来を予感させます。

 その時、私たちは人間らしくあることができるのでしょうか? 本作を通して、一緒に考えてみませんか?

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