誰かの五秒を、そっと観察したときのこと
@2ki4_ma4
画面の中で音楽の推しが見つかった五秒のこと
画面の中で、音が響いた。
何かが波紋を広げる。歌声、楽器、もしくは夜の旋律だ。境界が溶けて、私の耳の奥で、知らない記憶が芽吹く。
古い森の影に潜む音。
雨に濡れた獣道。
誰も踏んだことのない場所へ続く、一筋の光。
音は層になり、ひとつの生き物のように呼吸していた。それは優しくなく、慰めでもなかった。透明な痛みそのもの。画面越しに、遠い旅路の始まりを告げる風が吹いた。風が、扉を押し開ける。
もう閉まらなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます