第15話 考察1

「西条先生、公園の工事はスムーズだったと今、伺いましたが、

どういうことでしょうか、と言いますのも、あそこは少し立ち入った者でさえエライ目に遭っている場所です、

いわば飢えた狼・・・いや情け容赦なく誰にでも噛み付いてくる

狂犬のような物件です、

よく作業員など、なんともありませんでしたねぇ・・・」


「さぁ私は自分に何もわざわいがなければ良いと思って行動していましたが、

工事がスムーズに進んだことには、そんなに疑問は持ちませんでしたなぁ・・・」


「そうですか」


そこで尾形君が自分の意見を言いました。


「それは土地の魂たちも何か供養などしてもらえると期待して作業をおとなしく見てたんじゃないですか」


「なるほど・・・そういう考えも成り立ちますか、それならば整地作業と公園がスムーズに完成したのも解る気がしてきますなぁ・・・なるほど」


「それに問題が発生したのは工事が終わってからですよね、公園だけ作って終わったというのが返って怒れる魂に火をつけたんじゃないでしょうか」


「尾形君・・・冴えてると言いたいところだが怖いこと思いついたもんだな」


「え?」


「俺たちは、これからあそこで解体工事、それと作業を実際に指揮したり自分たちも、やる事になるんだ先が思いやられるじゃないか」


「えーまぁ・・・でも本格的にあそこ一帯を浄化するんだって、あらかじめ魂たちにわかってもらいさえすれば意外に工事はスムーズに行くかもしれませんよ」


「それは、そうだが話が通じる相手じゃ、もう無くなってるっぽくネェ?尾形君」


「あー・・・そうかも・・・」


目が点になっている私たちを見て先生が質問してきました。


「ところで貴方がた、あの土地には、どのくらい携わっておるのですか、私の友人だった民谷くんは半年も立たずに、あの世に逝ってしまいましたが・・・」


「はぁしきは、なんだかんだで半年程になります、尾形くんとはココ一ヶ月くらい頻繁になってきました・・・」


「よく、ご無事ですな、あそこには細かいのもあり祟りの宝庫ですよ、何か特別な、お祓いでもされてらっしゃるのですか」


「西条先生、我々全然無事じゃないですよ母も死にましたし家も火事で燃えました

私はノイローゼになって自殺も図りました、ま生きてますが・・・

尾形君も友人がホームレスになったり本人も救急車で運ばれています、

この顔つい先日の事件です、そうそう私、警察にも逮捕されましたよ」


「ええ、そうなんです」薄いパンダ顔で尾形君はニッコリしました。


 今度は西条先生の目が点になりました。


「式さん、その貴方のジャンパー、それは右翼団体か何かの象徴ですか」


「あ、これですか、これは今、お世話になっている祭師さんに頂いたのです」


「さいしさん?祭司といいますとキリスト教の方ですか、あれは司祭か・・・・」


「いえ、こういう字を書きます」メモに書きました。

『祭師』


「ふうん・・・あまり聞いたことのない祭師とは祈祷師さんか何かですか」


「それが正式な説明はまだ伺っていないのですが、ま、お祓いをしたりされる方です」

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