水深ゼロメートル
Nowaki Arihara(有原野分)
水深ゼロメートル
水深は呼吸をやめた
それは肺ではなく
記憶だった
ひとつずつ
光が剥がれていく
目を閉じる度に残るのは
見たことのない原始的風景
もがく
という動詞から
主語が消える
(わたしではなかったのか?)
手の形が
昨日とちがう
水が骨の順番を
変えてしまったから
名前を呼ぶ
光の
けれどそれは
魚のように
舌をすりぬけていく
まぶたの裏に
残像がひとつ
きみの声のようなもの
あるいは言葉のようなもの
呼吸をやめた
泡に紛れて
浮かぶ光
詩がはじまる
水深ゼロメートル Nowaki Arihara(有原野分) @yujiarihara
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます