軽薄すぎるヒーロー

 

第1話

男「たまに変な夢を見るんだ」


女「どんな夢?」


男「酷いいじめを受けて自殺する夢」


女「……」


男「なんか夢というより時が巻き戻った感覚なんだ。この人生も2回目のような気がする。……君はどうして僕のこと助けてくれたの?」


女「何の話?」


男「前の僕の人生に君は存在しなかった。君が手を回したんだろ?」


女「……そうだよ。でもそれが本当の目的じゃない」


男「じゃあ、何が目的なの?」


女「私の快適なインターネット生活を守るためだよ」


男「え?」


女「Xで君の事件についての記事が流れて来て嫌な気分になったから」


男「優しいんだね。もしかして昔、僕とどこかで会ったことあるの?」


女「ないよ、私はただの赤の他人。君の事件が起きた時、私はまだ3歳だもん」


男「……なんで僕の家族は助けに来てくれなかったんだろ?」


女「未来を変えるのは法律で禁止されてるからだよ。バレたら死刑だもん」


男「じゃあ、君はどうしてこんなことしたの?」


女「ネットサーフィンするのが好きだから。インターネット見てて嫌な気分になりたくないんだ。それにバレなきゃいいんだよ、人を助けても」


男「そんな理由で僕のことを命を懸けて助けてくれたの?」


女「そうだよ、だから内緒にしてね」


男「ねぇ、これってさ……」


女「あ、私のタイムマシン!」


男「これを壊せば君はずっと僕と一緒にいてくれる?」


女「私が未来人ってこと内緒にしてくれるなら別にいいよ。でも私、君が思ってるほど善人じゃないよ?」


男「善人だから君のことを好きになったんじゃない。僕のことを助けてくれたから好きになったんだ。助けた理由なんて関係ない」


女「……あーあ、面倒くさいことになったなぁ。あと10人は助けたい人いたんだけど」

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軽薄すぎるヒーロー   @hanashiro_himeka

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