恐ろしきシルバーコイン

鈴星

 12月中旬のこと。コンビニの開店作業中に落し物の100円玉を拾った。冬になって作業が多くなったことで少し鬱憤が溜まっていた。これくらい貰っても構わんだろうとコインをポケットに入れた。


 その日、クレーマーに当たった。運が無い。

 ああ、そうか。落し物を拾ったのが悪かったのかもしれない。罰だ。まあ、これで精算されるなら安いものか。たった100円だけれど。


 12月下旬、いつも以上にタスクが重なる。師走とはいうが、これほどまでに忙しいのはなかなか無い。中間テスト、締切の迫るレポート、バイトのシフト代行、友人からの遊びの誘い……。

 ……100円玉の所為か? 高い拾い物をしたものだ、全く。


 正月、39度の熱が出た。

 もはや呪いだ。100円玉の呪い。


 それは今も部屋の棚の墨に置いたままだ。


 今後は何が起こるのだろう。

 恐ろしきシルバーコイン。全てこのコインの所為なのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

恐ろしきシルバーコイン 鈴星 @seika-bell

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画