ワールドキーパー〜異世界と繋がった地球で成り上がる!〜

スパルタンEX

1



 ――ドンドン


 部屋の扉が叩かれる音を聞き俺は目覚めた。


「なんだよ。うるさいなぁ……」


 と未だやまない音を止めるべく俺は扉のところまで向かい扉を開けた。扉の先にはこのアパートで隣に住んでいるメイヤがいた。


「うるさいとは失礼だな。頼まれたから遅れないように起こしに来てやったっていうのによ。」


「頼んだけど起こし方ってもんもあるとは思わないのか?」


「でもあんぐらいしないと起きなかったと思うけどな。」


「……はぁ。まぁ感謝はするよ。ありがとな。」


「いいってことよ。それより早く準備した方がいいんじゃないのか?遅刻できないんだろ?」


「そうだった!急がないと。」


「それじゃオレはお前の合格を祈っとくとするよ!絶対合格しろよな。」


「当たり前だろ。あんなに頑張ったんだ。これで何も得られなかったじゃ辛すぎるからね。」


「確かにそれもそうだな。じゃあまた後で。」


 そう言って俺を起こしに来たメイヤは自身の部屋へと戻っていった。そして俺も今日の試験のために手早く準備を行うのだった。


 ――――――――――――――――――――


 何とか試験会場へ着いた俺は受付を終え会場となる所へ向かった。その道中には俺がなろうとしている『開拓者』と呼ばれる者たちがいる。


 俺も今回の試験に合格すれば晴れて開拓者となれるので頑張らないとなと気合を入れ、多少迷子になりつつも何とか試験会場までたどり着いた。


 会場に入るとそこには俺以外の受験者が多数おり緊張感も一気にましたような気がする。そんな中でしばらく待つといよいよ試験が始まるのだろう、試験官と思われるガタイのいい人が入ってきた。


 その人は前のほうに立つと


「諸君。ようこそ。最初に確認するがお前たちは開拓者になるための試験に参加しているということで間違いないな?…………であればこれより最終試験を始める。」


 そういうと男の人と一緒に入ってきた職員が俺たちに紙を配ってきた。


「その紙に書いてあることが今回の試験内容だ。」


 そう言われ俺はその紙に目を向けた。そこには今回の試験内容について詳しく書かれていた。


 試験内容はこんな感じとなっている。


 1、今回の試験では三人一組となり実際に異世界で数日過ごす。この時に選ばれるメンバーは抽選により決定される。

 2.、この数日間で受験者はゴブリンの討伐を行い、その討伐数が規定値に達すると合格となる。

 3、異世界に行った際の拠点となる所では武器や防具の販売をしているためそこで今回渡すお金の範囲で装備を整えること。

 4、その他細かいことは現地の試験官に聞くこと。


 という感じだ。

 俺はこの試験内容を見て内心で大喜びをしていた。小さい頃から本やアニメなどで触れていた異世界に久しぶりに行けるのだから仕方ないだろう。

 なんなら俺以外の受験者も内心で喜んでいるのか笑顔を隠しきれていない人もちらほらいる。



「一通り読んだか?……読んだ上でなにか質問があるやつは?」


 男の人がそういうと数人の人が手を挙げ始めた。そしてそのうちの一人が指名されマイクを渡してもらい質問をなげかけた。


「今回の試験内容はゴブリンの討伐となっていますがそれ以外を討伐した場合カウントはされるのですか?」


「いや、カウントはしない。倒すのは自由だがな。」


「ありがとうございました。」


「……他に誰か質問したいやつはいるか?……じゃあそこのお前。」


「倒した魔物の魔石は持ち帰ってもいいんすか?」


「規定値分まではチェックのために回収させてもらうがそれ以外ならば構わん。ただ武器や防具は回収するからな。」


「なるほど…あざっす。」



 その後も何回か質問の応酬があり一通り質問が終わったところで男の人が古典的なくじ引き箱を取り出してきた。


「それじゃ今から運命のくじ引きを行う。受付で貰った番号が呼ばれたら前に来るように。」


 と言って早速くじが引かれ始めた。そうして少しするとようやく俺の番が呼ばれ前に行くと職員の指示に従ってこれから数日間パーティーを組むことになる人たちの所へ案内された。


 そこには男女1人ずつおり、男の方は先程質問していたうちの一人でチャラそうな見た目だ。髪も金髪にしており開拓者と言うよりもホスト系の方に居そうな感じだ。ただ顔はイケメンだ…。そんなふうに思っていると早速声をかけられた。


 「おっ!これでパーティーが決まりか!んじゃ早速自己紹介と行くか!まずは俺からな。俺は工藤圭介って言うんだ。こんななりしてるけどちゃんと頑張るからよろしくな!んじゃ次は…そっちの女の子いける?」


「……はい。私は荒川静よ。戦闘はあまり自信はないですけど料理とかは得意…です。」


「ほほう…ならこのパーティーの料理は任せちゃおっかな!そんで……最後は君だな!」


 そう言うと2人の視線が俺の方に向いた。


「俺は田原大斗って言います。昔一度だけロンドの方には行ったことがあるので役に立てるとは思います。」


「行ったことあるってことはあの抽選にあたったってことなん?」


「ラッキーなことに当たりまして…」


「なるほどなぁ。羨ましいぜ!俺も応募したんだけど落ちちゃってさ。……って今はそんなこと話してる場合じゃないな!とりあえずこれから数日間は一緒に過ごす仲間なんだし敬語は外していこうぜ!」


「わかり……わかったよ。」


「……わかったわ。それじゃよろしくね。」


「よしっ!そんじゃ試験官に頼んで早速行く?準備とかあるなら待つけど…」


「俺は大丈夫だ。」


「私もよ。」


「了解!んじゃ行きますか!」


 そう圭介が言うと俺たち三人は待っていた試験官に声をかけて最後の試験に望むのだった。



 ――――――――――――――――――――


 本編では触れない設定をこっちで書こうと思います。


 【魔石】

 地球には存在せず魔力が存在している異世界においてのみ生まれる魔力を帯びた石。

 初期の頃は異世界に行った人の魔術などを補助する目的で使われていたが研究を重ねることで化石燃料と並ぶ新たなエネルギー源となった。

 しかし欠点として元々魔力のなかった地球において魔石は何もしなくても徐々に消えていくため未だ保存方法は確立されていない。

 ちなみに異世界では繰り返し使える乾電池のように魔力を込めて保存することも出来る。


 入手方法は魔物か魔力溜りで生まれた石などから入手できる。

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