音に溢れたこの星は
Yuni
第1話
夜が明ける。
沢山の歌が飛び交う
夢から目覚めて、もう一度今日を生きていく。
ここは、宇宙の一角にひっそりと佇む星。
その星では弱肉強食の世の中を生き抜いてきた生物が生態系の頂点に君臨している。
まぁ、それはどの星でも一緒かw
こんな母星の中の一つの国で私は生まれた。
この星は、音楽で溢れてる。
この国も、もちろん音楽で溢れてる。
いろんな音楽、いろんなリズム。
人々は歌い、その歌を通して世界を見る。
みんな音楽が好き。私も音楽が好き。
だから今日も私たちは歌を歌う。
この星が終わるその日まで。
♪〜♪〜♪
『さっさと起きろこの間抜け!!!!』
「うぎゃっ!?!?」
ドアの向こうからいつも通りバカデカい罵声が飛び散る。
「お、起きてるよぉ…、」
『嘘言うんじゃねぇ!さっさと降りてこねぇと目玉ほじくり返すからな!!!』
「…やれやれぇ〜最近の男は野蛮なもんよぉ〜」
『 き こ え て る か ら な ?』
「は、は〜い…、」
全く、もう少し優しい起し方と言うものがあるだろうに…、
私の名前は《ノエル・ダルテヌート》
しがない下級作曲家をしている。
「〜〜〜♪」
「…あ!やっと降りてきたな!?」
階段をおりた先に待っていたのはさっきの罵声の声の主。《ビテル・フォルテーヌ》
この建物の1階で、パン屋兼食堂みたいな感じで、《フォルテーヌ食堂》を営んでる。
いやネーミングセンス…。まんまじゃん。
口が悪くてガラが悪そうだが、困ってる奴を見逃せない私の兄貴分だ。
「うるさぁ〜い」
「お前が起きないのが悪いだろ!!!」
「ほら。さっさと手伝え。もう客がきてんだ。」
「うぃ〜」
今日も仲良いね!なーんてお客さんがからかってくる。
別に仲がいいとかじゃないけど、
私的にはちっちゃい頃から一緒だし。
あいつがどう思ってんのかは知らんけどぉ〜
〜〜〜♪
「…。」
今日も綺麗な歌声がラジオから聞こえてくる。
私の、憧れだった歌声が。
私もあぁなりたかった。なってみたかった。
でも、この星では歌手や作曲家は神職に等しいから、なかなかなれたもんじゃない。
みんな夢で終わるだけだ。
私も一応作曲家だけど、
下級だから…。
希望すればその4割くらいの人間は受かる。
その程度のレベル。
それでも神職って呼ばれてるだけあって、下級でも曲を提供すればそれなりにお金は手にはいる方…のはず?
「おーい。何ボケっとしてんだ。」
「今の時間に創造はよしてくれ。もう11時なんだ。これからもっと忙しくなるぞ。」
「わかってるよぉ…、」
「ほら。これ運べ」
「ん〜。」
「お待たせしましたぁ〜。ご注文のキラキラデロデロチョコレートフィナンシェで〜す。」
絶対フィナンシェの名前じゃないキラデロチョコフィナンシェをテーブルに置く。
名前の割には可愛いし美味しそう。
「あ〜、多分それお隣のやつだと思います…💦」
「え、あっ!ごめんなさぁい」
「お前ちゃんとしろよ!!」
「うるさぁい。お前に言われたくなぁい。」
「こっちのセリフだ!!!!」
「すみませぇん。今度こそ、キラキラデロデロチョコレートフィナンシェでぇす。」
「あぁ、ありがとう。」
「…本当に可愛がられてるんだな。」
初めて来た人だろうか…、
ちょっと驚いた表情のお客さんが変な質問してきた。
「可愛がられてるんじゃないですよぉ、馬鹿にされてるだけなんですぅ〜〜〜、」
私はビテルを睨みつけながら言った。
さっきまで鼻歌歌ってたビテルは私に向かって何言ってんだみたいな顔してる。
…変な顔。
「そうなのか。まぁ縁は大事にした方がいい。」
そういいながらお客さんはフィナンシェを頬張った。
見た目とは裏腹に甘いもの好きなんだなぁって思った。
あと変な事言う人だなって。
「…ノエル。」
「なぁに。ビテル」
「さっさと仕事に戻れ…!!!」
「はぁい…。」
ドッと笑いが巻き起こる。
常連さんがバカほど笑ってる。
笑う要素どこにあったんだか…全く。
やっぱ常連さんは笑いのツボも店主に似るのかぁ…。
でもビテル笑ってないや。
性格の悪さが似たのかも。
「ご馳走様。代金はここに置いておく。」
「あ、ありがとうございましたぁ〜」
変なお客さんが帰ってった。
なんか、ほんとに変な人だったなぁ…。
あ、あの人題材になんか歌詞作れるかも…?w
♪〜♪〜♪
「フォルテーヌ食堂か…。」
「噂通りの場所だったな。また近しいうちに行こうか。」
音に溢れたこの星は Yuni @Yuni_2011
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