メディシン
浅野翔太【小説家&アイドル】
シーズン1(S1)「結成秘話」
S1第一章 「メディシンの音楽と2人の音楽って?」
S1第一章 1話 「癒しのフリータイム 巧視点」
この世界は、仮想世界と現実世界の2つに分けられている。
ネットも仮想と現実の2つに分けられている。
その2つの異なる世界を、現実世界のモデルからAIが生成するアバターで、仮想世界を自由に行き来出来る。
現実世界のモデルと仮想世界のアバターは全くの別人だ。
レッスン場に、テンポが速いダンスレッスンの課題曲が流れる
無所属の練習生達は、講師の課題曲のお手本の振り付けを穴が合いそうなくらいみている。
現実世界の男性アイドル最大手の芸能事務所「STARMEKER」に所属する無所属の練習生、およそ30人程の大所帯でレッスンに励んでいる。
今は学校に行っている為、学生組はいないが、合流すれば一気に40人〜50人程になる
その中から、グループを組みデビューし、更に人気者になるなんて、ほんの一握りの上位数%ぐらいだろう
皆、夢であるデビューを掴み取る為に、表には出していないが、内から出る闘志が表情に滲み出ている
そんな中、後列で人と人の隙間を使い、なんとか見ようとしている者が1人。
名は中条巧 19歳
歌もダンスも未経験で、高1の時にオーディションに合格し、昨年事務所が制作する舞台の主演オーディションを、当時無名で合格し、座長を務めたことで、一部の事務所ファン達から認知されていた。
だが、それ以来目立った活躍がなかった。
今は、大学に行っていない為、ほぼ毎日午前から夕方までレッスンに参加している。
ダンスの実力が皆無な為、いつも後ろ側で、人と人の隙間から見ても、ダンスの講師のお手本の振り付けと鏡が見えない。
ダンス講師「通します 準備して」
何も見えないから、前の人の動きを真似るしかない
だから、必死に真似た
だが、ダンススキルがない
手足をどう動かしているのか分からないから、タコが溺れているようなダンスになる
巧(右手は…あ!今度は左足を曲げて…)
苦戦していると、いつの間にか曲は終わっていた
講師「お疲れ様でした。17時まで休憩した後に再開します。」
今日も、自分と周りの差を痛感した
バックから、持参したペットボトルを取り出し飲む
周りをみてみると、飲み物を飲んで休憩している人もいれば、休憩中も練習したりする人もいれば、仲間と談笑する人もいた。
俺はいつものように、休憩時間を惜しんで、鏡の前で練習しているダンスレッスンで前列いた子を、少し離れた所で真似て、ダンスを覚える。
ダンスの振り覚えが悪いので、完全ではないがそれでもやる
グループを組んでデビューする夢の為に
休憩時間が残り10分の時に、学生組が合流した
その中に一際華があり、俺を見つけて駆け寄る美少年が1人
彼の名前は伯井純貴
一ヶ月前に16歳になった高校生1年生
5歳の頃から芸能界にいる為、歌もダンスも完璧
見ての通り、人懐っこい性格で俺と違い、人見知りはしない
だから、先輩にも同世代にも仲がいい人が多い
俺もその1人で、1年程の付き合いだ
純貴「巧さん!」
巧「お疲れ様、学校から帰って真っすぐ来たんでしょ。」
「ジュンの家の場所から事務所って、電車で乗らないと行けないから大変だよね。いつも」
純貴「そうなんですよ!時間がないから、家に荷物置いてからすぐに行かないといけなくて!」
「てか、巧さんの家も近所だから、行き方同じじゃないですか(笑)」
巧「そうだけど、違う場所にいるから行き方も違うんじゃない?」
純貴「もしそうなら、僕ら同じ家に住んでいる事になるじゃないですか(笑)」
「違う場所でも、事務所への行き方は同じですよ(笑)」
純貴「じゃあ、巧さんはどうやって此処に来たんですか?」
巧「電車で来たよ」
純貴「同じじゃないですか(笑)」
そうジュンは大笑いをしながら言った。
こうやって話したり、ジュンが作詞で俺が作曲とMIXで、曲を作ったり、家の方向が同じだから一緒に帰るし、事務所の中では1番過ごす時間が多い
純貴「そういえば、巧さん、できました?」
巧「うん、昨日、やっと完成したんだ。」
純貴「お疲れ様です!」
巧「ありがとう」
「今日は、レコーディングかな。」
純貴「はい、家で録ってきたやつを明日渡しますね!」
巧「分かった、俺も家で録ってきて、先に家でMIXしちゃおうかな。」
純貴「それなら、僕も録って直ぐにメッセージに送りますよ。それなら早くできるでしょ?」
巧「あ〜!その手があったか!」
純貴「やっと、気づいたんだ(笑) 半年目で(笑)」
明日は、いよいよが完成する。
詞と音が重なり、2人の声で音楽ができる
この高揚感は、曲が出来たのと違う感情が湧き出る
この感情が本当に好きだ
講師「休憩終わり!再開します」
休憩時間が終わり、現実に引き戻された
グループを組んでデビューできるのか
そもそも、明日どうなっているのかも分からない
でも、ジュンと過ごす時間は本当に癒しだ
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