追放された老剣士、レベル1から異世界を斬り拓く。
塩塚 和人
第1話 勇者召喚の光陣
王国ルヴァリスの王城。
大理石の床に、
巨大な魔法陣が描かれていた。
勇者召喚。
それは国の命運を賭けた儀式だ。
陣を囲む魔導士たちが詠唱を終え、
空気が震えた。
眩い光が天井まで立ち上り、
次の瞬間、
中心に一人の男が立っていた。
白髪混じりの短髪。
背筋は伸び、
足取りは揺らいでいない。
「……ここは?」
男は静かに周囲を見回した。
ざわめきが広がる。
「年寄りだぞ」
「若者ではない」
王の隣に立つ鑑定官が前へ出る。
「鑑定を行います」
水晶が淡く光った。
「レベル1。
勇者適性、なし」
沈黙のあと、
失望が大広間を満たした。
男の名は秋山次郎。
六十三歳。
元の世界では、
剣一筋で生きてきた剣士だった。
「……そうか」
次郎は状況を理解した。
ここは異世界。
そして、自分は失敗作だ。
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