彼は己の人生を捧げるほど尽くしたはずだった。なのになぜ周りは——……冒頭で「仕方ない」と「理不尽」の二つの感情がぶつかり合い、読者の心をも囚われてしまいます。どん底に沈んだ彼は全てを破壊することを決め、国を滅ぼす力を求めて歩き出す。しかし——。破壊を求めて歩き出した彼を照らすのは意外な人物でした。時代の潮流に翻弄された、かつての英雄が選ぶ未来は一体?結末まで、その心のうつろいにも注目しながら読んでいただきたい作品です。
老兵はただ去るのみしかし、去ることを強制されれば、その心に影を落としますかつて救った手を伸ばした先にあるものと、その心に寄りそったものの物語です良い話として終わらせていますが、問題が解決したわけではありません解決したのは、かつての英雄の男のわだかまりだけその英雄の男は、優しさで滅びを手放しましたですが、もし違う誰かが同じくその手を伸ばして適切に手放したら…?その身を焼かれて初めて、歪みはただ先延ばしにされただけだと気付くことになるのでしょうか