③会話+音+独り言

ー放課後・校門ー


キョロキョロ・・


「はぁ・・なかなかいないですね・・やっぱりお母さんに迎えに来て貰うしか・・え?」


ドキッ


「・・あの人なら・・大丈夫かな?」


タッタッタッ・・


「あの・・」


「えっ、俺の事?」


「そうです。見ず知らずの方にこんな事をお願いするのは大変恐縮なのですが、良かったら私と・・今日だけでも一緒に下校して頂けないでしょうか?」


「えっと・・いきなりで話が全く見えないんだけど。俺、昨日転入したばかりで学校の事もまだよく知らないし。帰りながらの話の内容、部活とかバイトの勧誘だったらお断り、そんな暇なんて無いから。」


「そうではないです、私も部活もバイトもしてませんから。一人で帰るより、お互いに何も知らない人同士の方が、帰りながら気兼ねなく色々なお話が出来るかな?思ったのですが・・そんな事いきなり言われても困りますよね。貴方の都合を考えずに勝手な事を・・ごめんなさい、失礼します。」


「待って!いきなりの話でびっくりはしたけど、別に嫌じゃないよ。俺、まだ学校の事は何も知らないし、友達どころか話相手もいないし。嫌でなかったら色々と教えて貰えたら・・助かるかな。」


「私は新入生なので何処までお役に立てるか分かりませんが、分かる範囲で良ければ。」


「新入生!?凄く落ち着いた雰囲気だし、てっきり先輩かと思ってた。」


「そんな風に見えます?子供っぽいよりは嬉しいですが、何だか恥ずかしいですね・・」


「女性に綺麗とか可愛いって言うのは失礼なのかも知れないけど、こんな可愛くて綺麗な人と下校出来るとか・・夢?そうだこれはきっと夢なんだ!いきなり目が覚めてって・・え、何をする気?」


ギュー


「痛ててて・・ってつねられたら痛いんだけど。」


「目が覚めましたか?」


「じゃ夢じゃないんだ・・俺、今まで女性とまともに話をした事が無かったから信じられなくて。」


「私も似たような感じですよ。昔・・色々とあって男性と距離を置く様にしてるので。私から男性に話しかけるなんて初めてです。」


「本当に?なんで俺を?と、まぁ色々気になるけど、とりあえず話は帰りながらしない?周りの視線とかがちょっと気になるし。」


ヒソヒソ・・


「そうですね、確かにここではちょっと恥ずかしいですね。」


「そういえば・・行き帰りは自転車じゃないよね?徒歩?電車?バス?それによって何処まで一緒に帰るのか変わってきちゃうけど。」


「私は電車なので、駅まで歩きになります。もしかして・・」


「俺も徒歩だけど、駅の方には行かないんだよね。けど折角だし一緒に行くよ。」


「ご、ごめんなさい。貴方に声をかける事しか考えてなくて、そこまでは考えてなくて。無理しないで下さい、私の我儘ですし。」


「良いよ。こっち来て日が浅いから何ともだけど、多分10分か15

分位遠回りになるだけだし。それに今日、君と一緒に帰れるだけでもこの学校に来て良かった思うから。今日は・・」


「そうですか?!なら声掛けて良かったです。」


「こんな可愛くて綺麗な人から声掛けられて、更には一緒に下校出来るってんだから。男なら誰しも多少遠回りしても送りたい思うし、お近づきになりたいよ。」


「では、お言葉に甘えちゃいますね。」


「我儘は女の子の特権だからね。じゃ、行こうか。視線が本気で痛い・・」


とはいえ・・転入直後の俺にこんな美少女が声掛けなんて、余りにも都合が良すぎる。警戒するに越した事はないな・・


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「俺みたいな陰キャと君みたいな美少女が並んでたからか・・ギャラリー凄かったな。」


「校門でしたし・・目立ったかもしれませんね。迷惑でなければ・・1つ聞いて良いですか?」


「何?」


「もしかして・・私に対して下心があったりします?」


「全くない!と断言出来ないのが悲しいなぁ・・どうしても少しは。迷惑かける様な事はしないけどね。」


「正直ですね。」


「良くも悪くもかなぁ。けど、身体が欲しければ心?胃袋?を掴めだったかな?って言われてるし。喩えは悪いけど、その気があるなら順番は守らないとね。」


「普通の男性はそんな事言わない思いますよ?」


「そう?」


「そうですよ。自分の都合のいい事だけ言って油断させて、美味しく頂きます!じゃないですか?」


「それは嫌だなぁ・・俺はお互いの立場を尊重した関係でいたいかな。まだ相手はいないけど。」


「真面目で相手の方の事を真剣に思われるんですね。その相手、私が立候補して良いです?」


「はい?本気・・?」


「本気ですよ。そしてもし貴方みたいな人ばかりなら・・世の中から犯罪者はいなくなり、警察官の方は御役御免ですよ。」


「そんな夜のならいいんだけどね・・って言ってる内に駅に着いちゃったね。思ってたよりも時間かからなかったな。」


「そうですか?朝は友達と一緒だから気にならないのですが、帰りが1人の時は長く感じてました。」


「もしかして歩くペースが早かった?ごめん、そこに気づかなくて。」


「それは大丈夫でしたよ。けど、折角ならもう少し色々とお話したかったです・・」


「そう言って貰えたら嬉しいかな。」


「もし差し支え無ければ、明日からも一緒に帰って頂いて、色々お話出来ませんか?昔からの友達はいますが、みんな部活やバイト・彼氏持ち。周りと帰りの時間が合わないので、今は渋々1人で下校してるのですが・・過去のトラウマから1人が怖くて。お互いに都合ありますし、無理のない範囲で構わないのですが。」


「俺で良ければいいよ。余程の事がない限り、家まで直帰だから大丈夫だと思うし。ただ、急用とかで待ち合わせ出来ない時に連絡が出来ると助かるんだけど。」


「だったら連絡用にアプリの友達登録しませんか?」


「それは助かるけど・・1つお願いして良いかな?」


「なんですか?」


「連絡はあくまでも下校の待ち合わせに関してのみで、日常会話とかは一切なしで。後、知らない者同士だし・・このまま本名も電話番号とかも伏せたままで良い?」


「ちょっと壁を感じる気はしますが・・構いませんよ。ホントに何も知らない同士で帰る事になりますね。自分から言い出した話ながら、ここまで徹底するとは予想外でした。これでは私に下心あっても手は出しにくいですね。」


「ごめんね。」


「無理を言ったのは私ですから気にしないで下さい。じゃ、アプリ登録しましょう。」


・・・


「これで良いかな?」


「はい、大丈夫です。けど今日は色々と我儘聞いて頂きありがとうございました。助かりましたし有意義な時間でした。明日から無理言いますが、よろしくお願いします。」


「こちらこそ明日からまた楽しみにしてるから。じゃ気をつけて帰ってね。」


「お互いにですね。それでは失礼します。」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

主人公side


楽しかったのは確かだし、何の勧誘も何も無かったな。成り行きで毎日帰る事になったけど・・あんな美少女が陰キャの俺に近付くには絶対に理由がある筈。さっきの立候補も心が揺れたけど、本当に油断しない様にしなきゃ・・けど・・あの巨大兵器は反則だよな、本当に同い年か?どうしても視線が。アレを全面に押し出された日には・・こんなんで大丈夫かな・・俺。



ヒロインside


はぁ・・まだ胸がドキドキしてますね。話しやすかったですし、これから毎日一緒に帰れるなら嬉しい限りです。胸に視線チラチラは・・仕方ないですね、それ位は気づいてないフリをしましょう。

一目惚れなのか、はたまた違うのか分からないですが・・あのトラウマを感じさせない、嫌な感じがしなかった男性は初めてです。卒業式にどうなってるか分からないですが・・それまでは。


‪✂︎‬------------------キリトリ線-----------------‪✂︎


独り言でお互いの心情にも踏み込める為、話により深みは出るかな?思います。反面、色々詰め込むので、ごちゃごちゃ感は否めないなってのが私の思いです。

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