『コズミック・クーラー:星を冷やす者』
春秋花壇
星を冷やすベール
星を冷やすベール
銀の皮膜が、静かに世界を覆う それは、太陽と戦うための盾ではなく 母なる大地が抱え込んだ「熱」という名の溜息を 遠き銀河へと解き放つための、透明な道
かつて人は、冷やすために命を燃やした けれど男は、静寂をもって熱を制する 魔法でも、奇跡でもない 空の隙間、**「大気の窓」**を見つめる瞳 そこには、数億光年の彼方へと続く、虚無の氷が待っている
「捨てる」のではない、「還す」のだ 行き場を失い、この星を焼き尽くそうとする渇きを 星々の間にある、絶対零度の静寂へと フィルムの表面に映る青い空は 宇宙という名の、巨大な海への入り口
アスファルトの熱狂も ビルの森のうめきも この銀色の風に触れれば、凪へと変わる
電気の唸りはいらない ただ、そこにあるだけでいい 宇宙と地表を結ぶ、一本の光の糸 末光の夢は、熱波の地平を越えていく
いつか地球が、心地よい微睡みを取り戻すとき 人々は気づくだろう 空を見上げるその瞳が、 一番の、涼やかな贈り物であったことに
星を冷やせ。 静かなる銀の翼を広げて。
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