大人になりたくない。『女』になりたくない。
主人公に送られた相談事は、このような内容でした。
母親と姉と共に暮らす相談者。
しかし、息子を死産してから母親は塞ぎ込み、姉と二人で逞しく生きていたのですが、
今度は姉が高校生にして妊娠……。高校を自主退学することに。
このような不幸に陥ったのは『大人だから』『女だから』だ。
そう思った相談者は、大人になることを拒絶し始める……
いわゆるピーターパン症候群というやつにかかってしまいます。
相談を受けていくうちに犯罪の影を感じた主人公は、
部屋に侵入してきた奇妙な蛾に促されて、相談者の住む都営マンションまで行くことに。そこで体験したこととは。
物語に登場した相談者さんが、どうしたら幸せになれるんだろう?
と考えてみたりします。
個人的には、
自由と呼べそうなものが何もなくて自分で精一杯努力しないと、娯楽らしきものを手にできなかった子供時代よりかは、今の方がだいぶ生きやくはなったと思いますが、
何せ未来の自分に怯えるということは人間の性なのでしょうな。
まして女性ともなると、これは男性には理解できない範疇の話になってくるわけです。
そうでなくてもストレス漬けの現代です。
責任の押し付け合い、足の引っ張り合い、うざったい人間関係。
どこに行ってもどこまでもつきまとう。
いっそ一人にしてくれよ。できないなら、迎えにきてくれピーターパン。
そう思いたくなる気持ちも、なんだかわかる気がします。
幸せになるコツとは、
自分を見誤らないことである。そして、自分の機嫌の取り方を理解することである。
沢山の人をみたり話を聞いたりする限り、最適解はこうなるのですが、
これが理解できたところでなんだか合点がいかないのも現実。
だからいつの世も、求められるのだと理解しました。
ピーターパンみたいなヒーローが。
幸せとは一体なんだ?
そんなことを考えさせられる読後体験。
ご一読を。