本作の魅力は、“世界の裏側”という視点から語られる物語の切り口にあります。普通の異世界ものが主人公の成長や戦闘を描くのに対し、本作ではNPCという本来は背景に徹する存在が物語の中心となっている点が新鮮です。幻精王ルゥメアは、自身に「本体」がないという欠落を抱えながらも、帰属=存在証明を得るために動き出すという、内面の葛藤と目的がしっかり描かれています。