転生×スキルガチャというお馴染みのモチーフから始まる本作ですが、読み進めるうちに「あれ？」と空気が変わっていく感覚がとても印象的でした!
軽快でテンポの良い語り口、リセマラあるあるに思わず頷いてしまう序盤は、良い意味で肩の力を抜いて楽しめます。
しかし物語は決してそこで終わらず、主人公の選択が持つ意味や、その裏側で動いている世界の事情が少しずつ浮かび上がってきます。
ゲーム感覚の判断が、別の視点ではまったく違う重みを持つ……その構成が非常に巧みで、ブラックユーモアが静かに効いています。
ネタバレは控えますが、ラストで描かれる人々の姿勢には胸に響くものがあり、短編ながらテーマ性もしっかり感じられました。
テンプレをなぞるだけでは終わらない、読み応えのある一作です(๑•̀ㅂ•́)و✧