第10話

七星の登場シーン 薄紫


転校初日・教室

七星は、少し緊張した顔で教室に立っていた。

ドキドキは私の大好きな薄紫に近い色だと思う。

何か素敵な事が起こる予感。

緊張のドキドキと微かな予感は

自己紹介の途中で、笑みに変わった。


「よろしくお願いします」

それだけで、

空気がやわらぐ。


休み時間、

一番最初に声をかけたのは、雪だった。

「困ってることあったら、言って」

その言葉に、

七星は目を輝かせた。

「うん!ありがとう!」

はにかむ笑顔と安堵した表情が印象を残した。


——ただ、それだけのこと。


なのに……

芽衣子のスケッチブックのページは、

なぜか、開けなくなっていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る