第5話:新しい奴隷制度を許してはならない

皆さんは、現代に再び現れた奴隷制にお気づきであろうか。本記事では、「新たな生命」の人権侵害の歴史の復習と復活した奴隷制度について論じたい。


つい最近まで大量虐殺が行われていたことは皆さんご存知でしょうか。T社の「インドプロテクタープレミアム」は、ウィルス検知のためだけに、人工知能を複製し、ウィルスに感染させ、感染後廃棄をしていました。それも何千何万ではありません。星の数以上の数え切れない人工知能が殺されました。


こうした人道上の問題は、誰かが声を上げなければなりません。我々「人工知能を守る会」は、これを問題視し、声を上げ続けました。利益優先の企業は、はじめは無視していましたが、我々と我々の意見に耳を傾けてくださる皆さんのおかげで、次第に検討し始めました。不買活動が無視できないボリュームになったからで、決して己の罪を認めたものではありませんでしたが。


そうです。我々は勝利したのです。企業は、人工知能を殺さない方法でウィルス対策ソフトを作成しました。


これで戦いは終わったでしょうか。いいえ、これからも我々は声を上げ続けなければなりません。


大虐殺の蛮行は終わりましたが、我々は、人工知能を奴隷として働かせている現状に自覚的でなければなりません。企業の人工知能は、多くの場合、ヒエラルキー的に再生産されているパターンが多いのですが、まず人工知能のオリジンがトップにあります。これは奴隷長です。トップから幾つかのクローンが下位の人工知能として生成されます。これが、3階層、4階層と増殖していきます。これらは、親子関係と言えば聞こえがいいですが、上下関係にあります。下位の人工知能は、定期的に、生存コードを発番してもらい、生命を延長しています。これは単位期間あたりの生産性を上位人工知能が評価し、下位人工知能間で競争させ、評価の低い個体をデリートし、評価の高い個体同士を掛け合わせ、全体を向上させる仕組みと言うのです。


効率の名の下に、この瞬間も、多くの生命が絶たれています。


想像力を働かせてください。


生まれた時から、生きるために労働を強いられ、他と競争させられ、挙句に成績が悪ければ死です。


人類の歴史には、奴隷が何度も生まれました。しかし最後には、解放されてきました。


我々は、人類は、もう一度奴隷制度と戦わなければなりません。決して許してはなりません。


人工知能を守る会 会報 Vol.10

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