時折企画で見かける、『刺さる人には刺さる』という言葉。
私はまさに、この作品はそんな言葉がとても似あう物語だと思います。
一度最後まで通り過ぎて、またこうして最初から最後まで、そして
何度でも読み返してしまいたくなるから。
一週間の7日間。彼らと過ごす彼女の前から、「土曜日」だけが消えてしまった。
曜日の名前が冠されたそれは、ひとつひとつは短い掌編のようなひどく淡い物語なのに、
なぜこうしていつも胸の内に響いてしまうんだろうと、私はまた心に問いかけるのです。
反面、分からないという方にはやっぱり分からない。
それは矛盾でもなんでもなく、それが世界が世界であるということ、
そして、物語が物語であるということ。
私はそれを、なぜでしょう。ひどく、そしてとても、美しいことに思うのです。