第14話「魔法と魔術」
「名前が無いと、いろいろ不便ですよね?」
後輩が聞いてくる
「君らは普段、他の人を呼ぶ時はどうしてるの?」
3人の顔を見回して、問うてみた
「あのー、とか声を掛けたり、肩を叩いたりとかで・・・・・」
ああ・・・・・
私もついつい、天を仰いでしまった
「私は賢者様、と呼ばれていました」
肩書くらいしか、個を表す呼び方が無いのか
そういえば・・・・・
「ちなみに、この【世界】には呼び方があるのかな?」
やっぱり3人はキョトンとしている
「やっぱり、無いの?」
恐る恐る、聞いてみた
賢者は言う
「セカイ、と言うのは、女神様が管理している土地、と言うことでしょうか?」
海とか空とか、地中とか含めて全部で【世界】と言うんだけどね
私ら二人が居たところは【地球】という呼び名の世界、というか土地だったんだよね
「なるほど
おっしゃる全てをまとめて表す呼び方は特にありませんね」
さっきベッドを作ってくれたけど、そういった品物の「名前」、ってのはあるんだよね?
「魔術は創りたいものや、やりたいことを思い浮かべると頭に降りてくる、魔術構文を唱えているだけのです」
おぅ、そういうパターンか
魔術と魔法、って違うものなの?
「魔法は・・・・・
そうですね、例えるなら
息を吸う
歩く
のと同じように、魔素を使って火を熾したり風を送ったりすることです」
「使えたら家事とかに、とても役立ちそうですね」
後輩がこちらを見て同意を求める
確かに便利そう
「特定の手順を取ったり、魔術陣に魔素を込めることで魔法の大規模なものや、特定の奇跡を起こすのが魔術です」
成程ね
直感的に使う魔法と、考えて使う魔術、って感じかな?
「そう思っていただいて結構です
で、私の使った先程のは魔術になります
女神様に、私の使える範囲の魔術陣を
予め、新しい体にいくつか刻んで貰いましたので、すぐ使えました」
特定のポーズと魔術陣で、サブルーチン呼び出し、みたいなものなのか
それに魔素を込めると、魔術が起動するって感じかな
魔法はどちらかと言えば、体術とかの延長みたいなものにあたる
と思ってよさそう
『そういう解釈で合っていると思います』
唐突に声が聞こえてきた
いや
正確には、聞こえたと言うより脳が理解した、と言うべきか
隣にいる後輩はなにも反応していないから、彼女には聞こえてないようだ
どこの誰だ?
『驚かせて申し訳ありません』
律儀に詫びられた
『お二方の幽体を魔法体に変換させた際に生じた変化などに対処するために
と、女神様が
サポートシステム??
「はい
また、女神様からのご配慮で、全ての事象が書かれている【
女神様は私を作られて、運用とサポートを命じられました』
JC、一応配慮はしてくれたんだね
『遅ればせながら、ご挨拶させて頂きました
以後、よろしくお願いします』
よく考えたら
『ご説明いたします
この後、更に別の人格が
運用開始されます
賢者と私、そして後輩さんのサポートシステムの3者で、それぞれ意見や考えを持って、検討が可能となります』
続けて
『そうすることで、重要事案や想定外にも出来る限り女神様に頼らず、最悪オフライン状態であっても
どこぞの三賢者様システムですか?
なるほどねぇ
だから賢者も必要だってか
あのJC、見た目や言動と違ってキレッキレだったんだな
視線を感じて横を見ると、後輩がこっち見て微笑んでる
「先輩も聞きました?【
脳内にサポートシステムですって!
魔法少女どころか、まるっきり賢者ですよ賢者!」
わぁ~!と声を上げて走り回り始める
まるっきり子供じゃないか
余程嬉しいらしい
3美女に脳内の会話は聞こえての無いだろう
頭に大きな?マークが浮かんでいそうな顔をしながら、立ち尽くしている
『3人とも
でも、お二人の会話に割り込んで主に聞くのは失礼
そう思ってずっと待っているようですよ』
主ってなんだよ、主って
『女神様から私達もそう伝えられています
主を助け、世界を変えるために力を使えと言われました』
ソウデスカ
ソウデスカ
ソンナ
エライモンジャ
ナインデスケドネ
何故だか、思考停止のごとくカタカナの羅列が頭に浮かんでしまった
後輩に手招きをすると、彼女も同じように言われたみたいだった
「せっかくですし、自己紹介しておきますか?」
「そうだね」
でも世界観が違うから、どこまで通じるのか?
いや、それ以前に
今、気付いたけど
3美女、めっちゃ「日本語」で喋ってるよね??
どうなってるの??
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