第8話「3年が3時間?」
「作業する【世界】での経過時間は、3年
だけど、こっちでの実経過時間は3時間なんですよね?
失敗してもペナルティなしの、半日バイトじゃないですか?」
お気楽だね、君
「まあ、そう考えるのもありだけどさ」
おねえさんに向き直って
「本当に危険はないんですかぁ??」
顔をじぃ~っと覗き見る
最悪の結果なら、世界を仕切り直す
それって、かなり責任重いだろ?
それを私と後輩の二人で、背負えるのか?
『当然よね、そう思うのは
例えとしてはあなた方の世界で言う「シミュレーション仮説」
と言えば分かりやすいでしょうか
端的に言えば、そういう世界に当たるのです』
確か自分らの世界も、シミュレーションかも知れないんですよね?
『その辺は詳しくは言えないのよね、ごめんなさい』
「あのー、シミュレーション仮説ってなんですか?」
後輩が聞いてくる
「こういう映画あったでしょ?」
体を反らしてポーズを真似るが
腰が反らずに、ふざけたラジオ体操のようになってしまう
よたよたした私を見て笑ってるよ、おねえさんも
『あなたたちから見ればデジタルデータ上での世界と言う
ざっくりした考え方で良いと思うけど、きちんとした生命体ではあるのよ
だから、安受けないしないで考えてくれるなら、それを知っても尚
きちんと使命を果たして貰えると思っています』
難しい仕事ならダメ元でも、って言って受けるけど
人様?の命がかかってるんじゃなぁ
『その辺は、あちらの世界の管理者に頼んでおくわ
そうそう命にかかわるような事案が起きないように
それでどうかしら?』
それでイージーモードになるなら、良いんですけどね
寧ろ、それでいいんですか?
『考えることが多すぎると、良い仕事はできないでしょ?
なるべく楽に、良いお仕事して貰いたい、って思ってるの』
私も、同じように考えて仕事してるから
その辺は有難いかな
リカバリー出来ない状態で仕事したって
トラブル起きた時、困るだけでいいこと無いからね
『いろいろ聞きたいこともあるでしょうが、ここでの時間は有限です』
おねえさんがクロージングをし始めた
そろそろ次の【世界】に、また飛ばされるのか
『あとは、あちらの世界で管理者のいる所に送るから
そこで、初期チュートリアルとかあるはずなので、よろしくね
細かいあちらのことは、私では解からない事が多いと思うの
あ、あとメリットについては
お二人の願望に合わせて
え?もう配属先に送るの??
と、隣にいる後輩を見ようとした途端
視界が白くなって・・・・・
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