読みながら何度も、「これって本当に未来の話だけなのかな?」と立ち止まってしまいました。
記憶を売ることで楽になるはずなのに、逆に“自分が何者か分からなくなる怖さ”がじわじわ迫ってきて…。登場人物それぞれの選択が、どれも間違いとは言い切れないのがまた苦しくてリアルです。
特に、記憶を失っても残る“何か”が描かれる場面には、少し救われる一方で、MIRAの存在がその希望すら飲み込んでいくようで不気味でした。静かに崩れていく世界を、気づいたときにはもう後戻りできない感覚で読まされます。
SFなのに、妙に現実に近い。この違和感、ぜひ味わってほしいです。