幼心が残る主人公バーニー。彼の故郷はスパイ容疑によって連合軍によって焼き払われた。孤独となった彼を拾ったのが、フリッパー小隊だった。
戦争を引き起こすのも人間だが、戦場に立つのもまた人間。
そんなことを改めて思い起こしてくれる作品。
バーニーの素直で純粋な視点で物語が進みますが、その分、戦争の無慈悲さもフィルターなくストレートに感じられます。
生身ではなく人型の機動兵器に乗っての戦闘ですが、こちらも相手も人間。攻撃を受ければ怪我をして、簡単に死にます。
ですが、人間故に他人を思いやる優しさもある。
繊細な主人公には辛い世界ですが、俯いて顔を上げて目を閉じで目を開いてを繰り返して進む姿はなんとも健気で美しい。
応援したくなる主人公が好きな方、おすすめです。
補給もままならぬ前線キャンプ。
怒号と整備音が響く中、少年バーニーは今日も汗まみれになりながら、夢に手を伸ばしている。
夢――それは、人型機動兵器〈バトリーク〉の操縦席。
そして憧れの〈フリッパー小隊〉の一員として、空と地を駆け抜ける未来。
だが、戦場はただの舞台ではない。
不満を隠せないネイト、冷徹なロンダ、優しすぎる隊長。
誰もが守るべきものと、割り切れない想いを抱えながら、それぞれの「戦い」を続けている。
少年の瞳にはまだ、戦場のすべてが見えてはいない。
けれど確かに、心は操縦桿に、戦場の風に向かって伸びている。
これは、小さな希望と、大人たちの苦い記憶が交錯する、戦場の物語。