物語未満、文字以上。
ただの人
君はそこにいるの?
私はコーヒーは飲めないんだよね。だけど君が好きだから飲める振りをしてブラックコーヒーを注文してたの。
君と居なかったら私はずーっとミルクティーしか飲んでいなかっただろうなぁ。
本当は外に出るのは好きじゃないし、音楽だってロックバンドが好きだった。でも君と会話のネタが欲しかったから休日に散歩へ誘ったり、君のオススメの洋楽を聞いてたよ。私は君に合わせるのが日常となっていたんだよ。でも君の悩みを聞いてる時に私が「別に、それくらい普通でしょ。よくある事だよ。」と口に出してしまったから君とは疎遠になった。本当は悩みに共感したかった。私も悩んでいたんだもん。でも私は天邪鬼だから、素直になれなかったの。私たちは恋人でも何でもない、ただの友達、だよね。だからこそ簡単に離別してしまった、今でも後悔してるんだよ。ねぇ、私、甘い物が好きでさ。一日中ゲームをしていたいし、ロックバンドのCDも沢山買ってた。それも全部君はわかってたんだね。わかってた上で無視してたんだね。私、匂いの好みも趣味も、食の好みも全部君に合わせてしまったから私が何かわからなくなったの。だから、さ。君が私について教えてよ。私の夢を覚ましてよ。君から見た私の事をもっと教えてよ。こんな紙切れじゃなくて。
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