グリズマズがごどじもやっでぐる

夕凪あゆ

第1話

クリスマスになると、キラキラした空気が街に漂う。

イルミネーションは眩しいし、カップルはやたら距離が近い。

手をつなぐだけならまだしも、

寒いね、とか言いながら同じマフラーに入っている。

その技、誰に教わったんだよ。


こっちは通常運転で今日も道を歩いている。

それだけなのに、周りが「お前は一人だぞ」って

あらんばかりの力で煽ってくる。

ケーキは二人用、チキンはペアサイズ、

広告、テレビのCMまでもが敵。


私何か悪いことした?

いや、この世の非リアのみんな。

私たち、何か悪いことした?


いちゃつきながら、道を歩く輩が

「俺ら人生勝ち組だわw」みたいな顔で歩いてるのを見ると、心のどこかで、

「その幸せ、期間限定だからな?」

と呟いてしまう自分がいる。


例えば、こんな小噺もあるだろう。

「幸」という字は、一本線が減るだけで「辛」になるというものだ。

リアの者が当たり前のように重ねているその幸せは、

誰かの幸せから一本線を奪っているのかもしれない。

笑顔の裏で、非リアは今日も黙って耐えている。

そのことを、たまにでいいから思い出してほしい。



嫉妬?

否定はしない。

でもこれは人間として健全な反応だと思う。

クリスマスに一人でいる人間が、

いちゃつくカップルを見て

何も感じないほうが不自然だ。


だから今日くらいは、

嫉妬していい。

ひねくれてていい。

そして堂々とこう呟こう。



ピク●ブ見よ!!!!!!

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グリズマズがごどじもやっでぐる 夕凪あゆ @Ayu1030

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