第3話
僕は深いため息をつく。
やってしまった……。
よりによって妹と
に、に、に、2回もキスを
してしまうなんて……!!
しかもルナは僕のことを好きな人だと言った。
いつから!?
いつからルナは僕に想いを寄せていたんだ。
そしてルナのヴァンパイア発言。
まさか、本当にヴァンパイアだなんて
夢にも思わなかった……。
「
降ってきた声に顔を上げると
クラス一の美少女、
安西さんが心配そうに首を傾げていた。
サラサラの髪に大きなたれ目が
なんとも可愛らしい。
「い、いや、何でもないよ!!」
あたふたと顔の前で手を振ると、
彼女は困ったように笑う。
かわいい。
「そう? ならいいんだけど。
珍しく悩んでいるみたいだったから
気になって」
……言えない。ヴァンパイアの妹に
キスされましたなんて……。
「い、いや、ちょっと、妹と喧嘩しちゃって」
「ルナちゃんと??」
「ああ、でも大したことじゃないから!
ええと、冷蔵庫にあった
プリンをどっちが食べるかで
殴り合いになっただけで」
「それ結構大ごとじゃない?」
安西さんは天使のようにクスクス笑い
「日下部くんって面白いよね」と
言い残して去って行った。
日下部くんって面白いよね
日下部くんって面白いよね
日下部くんって面白いよね……。
僕の中でエンドレスリピート。
ああ、幸せだ……。
好きな人に面白い人認定してもらえた……。
ジーンとしていると僕のお腹に衝撃が走った。
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