第四章 魔導技術の素材と運用

 ◆ 人工霊石・属性石


 人工霊石は霊弦霧を人工結晶化した六角柱型クリスタル。

 安価かつ量産可能で、すべての魔導機器・兵器・道具のバッテリー兼記録メディアとして使われる。


 人工霊石に特定の魔法陣を刻むことで属性を付与する属性石として運用が可能。

 属性石化すれば火・氷・雷など多彩な用途に適応。

 使い切ると粒子となって消えるが、貧民層の再利用事故も多い。


 天然霊石(精霊石/上位霊石)は高純度・高安定性でエルフ社会や上級兵用の記録装置・永久媒体としてのみ用いられる。


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【属性石(人工霊石の応用)】


 ●概要

 人工霊石に特定の魔法陣を刻み込むことで、エネルギーに属性的性質を付与できる。

 これにより「属性石」として利用され、装備や道具の幅広い用途に応用される。


 ●代表例


 火属性石:熱エネルギーを発生 → 魔導水筒の湯沸かし機能、ライターなどに使用


 氷属性石:冷却作用を発生 → 一部の試作冷却装置や保存庫に使用


 雷属性石:高電圧エネルギーを発生 → 研究用・兵器補助に用いられるが、安定性に難あり



 ●特性


 属性付与によって用途は広がるが、同時に人工霊石の寿命は短くなる。


 特に火属性石は消耗が早いが、実用性が高いため人類軍の標準支給品に多用されている。


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【人工霊石バッテリー】


 ●概要

 人工霊石を利用した標準的な動力源。

 天然霊石に比べて不安定で効率も低いが、量産が容易でコストも安価なため、車両・携行装備などに広く使用されている。


 ●サイズと用途


 携行用(手のひら〜拳サイズ)

 通信機器、魔導水筒、霊導紙端末、銃器などに使用。


 車両用(弁当箱サイズ)

 浮導車、滑翔単車などの主動力。

 このサイズで十分稼働可能。


 大型機(ハイエルフ級)

 必要出力が桁違いのため、人工霊石では安定稼働不可。

 出力消耗が早く、短時間で暴走・霧散する危険性が高い。



 ●備考

 そのため、人類製ハイエルフ(H-HE)では必ず複合駆動炉(人工霊導炉/化学燃料併用)が採用されており、人工霊石バッテリー単独での稼働は不可能とされる。

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