幼い兄の死という決定的な喪失から、壊れながらも続く家族の関係を静かに描かれるエッセイ。兄の死がもたらした空洞は埋まらないまま、時間だけが積み重なり、善悪では割り切れない人間の弱さと、それでも残る絆が胸に残りました。