『魔導士ルルリェの手記』④


 この街を築いた者の愚かさに、わたしは頭が痛くなった。


 なんと莫迦げた仕組みで成り立たせているのか。まさしく子供のやること、だ。

 そこに納められた宝に、どれほどの価値があるというのか。


 我が生涯を賭して、王へ忠誠を捧げるべく、宝のために尽力してきたが、果たしてわたしは己が命に幕を下ろす時、この日々に如何ほどの値を付けられるだろう。


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