一発ぶん殴らせろ!

団栗山 玄狐

第1話 宇宙の輝き


漆黒の宇宙。



深淵たる静けさだけが漂うその中で星以外の輝きが現れる。


その中で岩や小惑星が集まり、帯のようになっている場所がある。




アステロイドベルト。




そう呼ばれる場所の内で光が線を引き、瞬き消える。

光のイルミネーションが、暗い世界を彩り、照らす。


その光の元となる人型。

ブルーグレーの機体色を持つ機体は、両腕に大きな筒をそれぞれ持ち、

道をふさぐ小惑星をぶん殴る。


この周囲に浮かぶ小惑星は、硬く壊すこともできない。

隕石としての硬度があり、

だが、その大きな筒は、寺の大鐘を鳴らす木の棒のように

小惑星に叩きつけられたかと思うとそれだけではすまない。


叩きつけられた小惑星は陥没し、その箇所にヒビが入る。


ヒビは、小惑星全体に広がり、砕け散る。

大きな筒は、ハンマーなのだ。

両腕につけられたハンマーを振るう機体は、それ以外の武装を付けていない。


呆れかえるほど潔く、シンプルな戦闘スタイル。

相手の機体は、戦闘機と呼ぶにはいびつである。

後方のエンジン部分は四つのブロックに分かれ、それそれが独立した動きで

機体自体を安定させてスピードを上げる。


そして、機体の各ブロックを解放しミサイルを大量に放つ。

スピードの差も相まってミサイル群は、砕け散った岩石帯と人型機に突き刺さり

爆散する。


無数に起こる爆発の煙。

その中からその煙をかき消すように動き出す光が一つ。


人型機である。

直撃を受けたのにも関わらず無傷で機体にも異常が見られない。

移動する姿にも問題は見られない。


それを確認した戦闘機は、人型機の後方に回り込み

今度は銃撃をしながらミサイルを撃ち放つ。


人型機は、打ち込まれた弾丸を弾き何もないかのように

戦闘機に向けて突き進む。


その合間にミサイルも突き刺さるが、その歩みにはいささかのぶれも無い。

突き進む人型機の歩みを止められない。


いや、止まらない。



戦闘機は、けん制の動きを取りながらも攻撃の手を緩めない。

持てるだけの攻撃手段を用いて敵の排除に努めたが、

それでも止まらない。


それどころか相手の動きに何一つ変わらない。

その動きが戦闘機のパイロットに恐怖を植え付ける。


何一つ気にする様子もない敵の姿にどうすることも出来ず

ただ引き金を引くだけになり、行動も単調になる。


ただひるむことなく近づく敵に引き金を引くだけである。



人型機は、その動きの速い機体をとらえよう勢いを上げる。



今までは狩る側と狩られる側の立場は変わらなかったが、

人型機が戦闘機に迫るにつれてその立場は逆転する。

戦闘機は、後方に下がりながら銃弾を撃ち続ける。


ミサイルは打ち尽くしたようだ。

機体を揺らしながら相手の気を散らそうとするが、

人型機は気にすることも無く突き進む。


人型機の行動に変化が見られないことにいら立ち始めたのか

戦闘機は、先ほどと一転して人型機に向けて突き進み始める。


幾つもの障害をよけ人型に肉薄する戦闘機。

周囲の障害物と戦闘機の不規則な動き

翻弄されつつも人型機は、ハンマーを振るう。


僅かにそれてソレは空振りに終わる。

戦闘機が近づいた時に振られるハンマーは空を切り続ける。



それでも人型機は、諦めてはいない。

捉える為にいろいろな事を試しながら、

相手を探す。


周囲の小惑星を砕きながら。


砕かれた小惑星は、細かな流星となり、戦闘機に降りかかる。

それをさらによけながら人型機を探す。


相手を見失った戦闘機は、障害物をよけながらも勢いを落とさず飛ぶ。


一つの小惑星を超えたとき、その陰から人型機のハンマーが戦闘機のエンジンの一つに突き刺さる。


そのエンジンは爆散しながら戦闘機と離れる。

純粋な暴力で吹き飛ばしたのだ。

四つのエンジンの一つを吹き飛ばされながらも戦闘機のパイロットは、

機体を立て直し、敵を見据えていた。

だが、無慈悲にも人型機は、もう一つのハンマーを

離脱しようとする戦闘機の無事なエンジンの一つをとらえる。


戦闘機は、四基のエンジン内二つを失い、さらに機体のフレームにも損傷を受け、

機体制御する手段を失い、近くの小惑星に突き刺さり、爆散する。


人型機は、戦闘機が完全に破壊されたことを確認すると

その場から離脱する。


高速で移動する人型機は、光の筋を作りながら漆黒の中に消える。




***************************************


さて、ええ歳こいて

厨二病を拗らせまくり、

妄想族(古い古すぎる)にランクアップしたオッサンの駄作です。


誤字脱字、感想などどんとこいです。


まあ、単純に自分では見えないところを見つけてほしい、

ってのが本音ですけどね


ちなみにこの話。主人公の機体のプラモをこさえてからの考えたものです。


だから設定とかは、穴だらけ。

だからこそ気軽に読んでいただければ嬉しいですね。



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