関東にあるD病院。そこで働いている看護師の夏子さんは、気になっている患者さんがおりました。
それは、年齢が自分と近く、病室の奥のベッドにいて、控えめで誠実な青年、名前は芳賀さんと言います。
その芳賀さんが、怖い夢を見て元気がないのだとか。
猿に襲われる夢。
とのことでしたが、猿が何なのかわかりません。
ある日のことでした。芳賀さんは退院前に病院から消えてしまいました。
前日の深夜に、夏子さんに『おせわになりました』と告げておりました……。
彼は何処にいたのか?
それはどうやら……
関東から数百キロは離れた九州の田舎のようでした。
と言うのも、芳賀さんのお母さんから「息子が来ている」と言う電話をいただいたそうでして。
しかし、そんな場所に一瞬で、どうやって行けるものなのか?
謎が謎を呼び、
ついに芳賀さんは、院内の地下にある『あるもの』を見たことが判明し、死を悟ったことが判明いたします……。
本格派のミステリー✖︎ホラー。
どうぞ、ご一読を。