壮絶な虐待の果てに死んでしまい、異世界のホムンクルスとして転生した主人公のアリシアちゃん。彼女は、異世界にて虐待を逃れてもなおその傷跡に苦しんでいる。だからこそ、彼女の『親』たるカイルとエレナの優しさが光るのだ。ある時は一緒にご飯を食べたり、またある時はお買い物に出かけたり。決して何か特別な事がある訳じゃない日常そのものだけど、感じられる尊さは凄まじい。我々が当たり前だと思っていた日常が戸惑いから彼女にとっての幸せへと変貌していく様はとても真に迫っていると言えよう。幸せを知らない彼女が、幸せになれるか。ホムンクルスは、人らしく生きられるのか。その結末から目が離せない一作。