退屈な日常に「性欲」と「陰謀(論)」がずかずか入り込んでくる、シュールでちょっとエロティックな“日常解放”ストーリー。主人公は処女歴27年の律子、相棒は兎の人形リビ。ぽぽこぺぺ様の独特な世界観が、最初から最後まで存分に味わえました。
まず惹かれたのは、会話のテンポです。
リビの「大事件だ!」系の煽りに、律子が冷めたツッコミを返す流れが軽快で、読んでいるこちらも気持ち良く進みます。
それなのに、世界観はかなり作りこまれていて。
律子の苦労とか、現代の冷たさみたいなものがちゃんと骨太に描かれているんですよね。笑いながら読んでいたはずなのに、ふと胸の奥に問いかけが残る瞬間があって、そこがすごく好きでした。
設定のインパクトはかなり攻めているのに、読み味は不思議なくらい読みやすいです。
「下品に振り切る」というより、ぽぽこぺぺ様らしい“可笑しさと切なさの混ぜ方”が絶妙で、刺激はありつつも、日常からの解放や、ちょっと考えさせられる余韻がきれいに残りました。
性描写が少しあるので、そこだけ好みは分かれるかもしれません。
でも「独特な世界観のコメディが見たい」「笑えて、でもどこか考えさせられる話が好き」という人には、かなりお勧めできる完結作だと思います。