始まらない恋の物語…何気ない日常から起こる心理描写が巧みで面白い。お勧めの作品です。
短い距離も特別の意味ある距離。相手が黙っていたとしても、ただ、黙っているだけではない。次の言葉を出すまでの間、言葉には出さず、何かを語っていることもあります。
この作品の最大の武器は、「半歩」という単位の使い方です。• 窓の前でずれる半歩、コピー機の前で彼が引く半歩、合コンで反射的に動く半歩。数値にできる距離を描くことで、読者は二人の間の「心の壁」を視覚的に、かつ肌感覚で理解できます。言葉で「気まずい」と書かずに、動作だけで語る手法は非常に高度です。