クマった世界
風羽
まえがき
2025年の世相を一字で表す「今年の漢字」に『熊』が選ばれた。
熊被害が後を経たず死者も続出。テレビのニュースでも毎日『熊』が登場してくる。
基本的に熊は人を避け、隠れたり逃げたりするが、たまに鉢合わせになるとびっくりして人を襲う事があると言われている。
ところが人家周辺で食べ物を得る事を学習した熊は、次に人を襲うようになった。
そして一度人の肉を食べた個体は「人を襲えば肉を食べられる」と学習し、再び人を襲うようになった。
なぜ、熊がこんなに増えたのか?
なぜ、人を襲うのか?
なぜ、熊を駆除しないのか?
対策は進んでいるのか?
この緊急事態に政府も動き出し、捕獲だけでなく熊の生息環境整備も進められ、自衛隊の出動も多くなった。
それでもとても追いつかない。
おちおち外出も出来ない。それどころか、家の中にいてもガラス戸を割って侵入した熊に襲われる事故もあった。
人々の不安は募る一方だ。
これから迎える暮れ正月、健やかな新年は迎えられるのだろうか?
🐻
僕はカクヨムで昔読んだ小説を思い出していた。10年程前だったと思う。まだ高校生になる前で、カクヨムに登録して初めて面白いと思って完読した作品だ。
『クマった世界』っていう変なタイトルだった事も覚えている。
10年後の日本を描いた作品だった。次々にクマに殺された人々は生き残りが僅かとなって、オリの中で恐怖に怯えながら暮らさなければならなくなった。そして個体数の増えたクマが野山を自由に駆け巡るようになっていた。
あの作品は今も読めるのかな?
題名で検索してみると出てきた。
そうそう、作者は
え? 星3つ? 僕があの時に付けただけ? 読まれてないのかな?
俺幻影さんのページに飛んでみる。
最新作も代表作も『クマった世界』。他に作品は無く、自己PRも近況ノートもレビューもフォローも何も無い。
そんな事ってあるのかな?
不思議に思いながら、僕はもう一度『クマった世界』を読んでみる事にした。
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