男2
男は皆を信じていた。
しかし、男の最も愛する人が不貞を働いた。
男は誰も信じられなくなった。
男は夜の街を彷徨った。
男はフラフラと歩いていた。
男は知らぬ場所に行きたくなった。
男は入ろうと思った事もない路地裏に入った。
そこには一つの店があった。
そこのショーケースの中にはメガネが置いてあった。
青白く光り、とても不気味だった。
しかし、男は無性にそれが欲しくなり、それを買った。
店主はにこにこと笑っていた。
男はそれを掛けて外に出た。
そこには老夫婦が歩いていた。
男は彼らを見た。
そして、ワッと声をあげて尻餅をついた。
彼らの肩の上に、何か文字が見えたのだ。
男はもう一度よく見た。
すると、そこには
「あなたと共に死にたい。」
「あなたに先に逝って欲しくない。」
とあった。
男は店があった方を見た。
しかし、そこには何も無かった。
男は家に帰り、
「これは彼らの思っていることを写している」
という仮説を立てた。
シンジツ @magis
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。シンジツの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます