主人公の優しさがじわじわと染み込んでくるお話です。
人に寄り添う献身的な彼女の姿と、それが正当に評価されない不遇な環境が面白く、けれど、冒頭のとおり、もどかしくも感じます。
それを打ち消すかのように出てくる彼女の幼馴染はパワフルで、読み手に安心感をもたらしてくれます。そんな彼女の本当の凄さを知る幼馴染みがアシスト(ツッコミ)する様子は豪快で、つい笑ってしまいました。
物語後半では、実際に助けられた者達が行動を起こす様子や、彼女の芯に寄り添おうとする者の姿勢に、心が温かくなりました。
強くて、優しくて、可愛らしい彼女の結末をぜひ見届けて欲しいです。
斬新ながらも心に残るオススメの作品です。
善意のはずが、なぜか裏目に出る。
それでも信念をもって他人の為に行動する。
そんな「真っすぐな悪役令嬢」をひとつのテーマにした作品でした。
ローズ様の行動は多少"火力が高い"としても、同時にどこか身近でもあります。
彼女の本質を見抜けない人々も、印象的でした。
でも、もし身近に同じような人がいたとしたら……
「私は本当に気づけるのかな?」
「不利益がある時。それでも行動する? 境界はどこだろう?」
そんな問いが残り、考えさせられる作品でした。
アンナは、良い脇役に感じました。
ローズ様にとって必要なのは、こういったある意味、真逆の友人なのかも思いました。
「何もしない」の使い方が上手く、読後には
「ローズ様って素敵だな……どんな人なんだろう?」と、
行動ははっきり描かれているのに、静かな関心がいつまでも消えない作品でした。