未知と名乗った女の子は、何も自分のことを語らない。僕の元へ来て、僕の理想像のような素晴らしい女性でありつづける。この存在の不可思議さ、そして、最後に明かされる「未知」の正体。それでも、まだ、不思議は残る。読後感はまるで一本の良質な短編映画を観たような、爽やかで少しだけ甘酸っぱい余韻に包まれます。瑞々しい感性をもとにした秀作です。忙しい日常の合間に、ぜひこの「未知」に触れてみてください。