物語として読むと違和感が残り、思考として読むと妙に腑に落ちる不思議な作品でした。登場人物の言動や構造そのものが、読者の読み方を試してくるようで、「どう受け取るか」を考えさせられます。感情移入よりも、意図や視点のずれを楽しめる人ほど深く味わえる作品だと思いました。一度読んで終わらせるのは、少し勿体ないですね。
命を削って紡ぐ、狂気と闇の創作現場。理不尽な命令の下、ある権力者の前で語られ始める「竹取物語」。それは、優雅な古典創作ではなく、張り詰めた緊張感と、底知れぬ凄み。終末の平安を舞台にした、ダークファンタジーです。